年金の特別催告状とは?差し押さえられないためにやるべきこと!

国民年金制度は、国内に住所を有する20歳以上60歳未満の全ての人が加入する公的制度であり、制度維持のために毎月決まった保険料を支払う必要があります。しかし、やむを得ない事情でこれを「未納」という形で滞納してしまう人も多数います。その場合、特別催促状と呼ばれるものが郵送される場合があります。今回、その中身と郵送以降の対応について紹介します。

年金の特別催告状


国民年金の特別催促状について紹介します。

年金特別催告状の相談

もし、年金の特別催促状が郵送されたら、今後の対応を信頼できる方に相談して決めたいと考える人も多いことでしょう。その場合は、次のところで相談することをおすすめします。

●ねんきんダイヤル

電話での相談窓口で相談および来訪予約について問い合わせることができる
全国各地から一律同じナビダイヤルにかけられる
IP電話(050からはじまる)でかける場合は別ダイヤルにかける
受付時間は次の通りである
・ 月曜日:8時30分~19時
・ 火~金曜日:8時30分~17時15分
・ 第2土曜日:9時30分~16時
祝日および12月29日~31日は利用できない

● 最寄りの年金事務所

・ 日本年金機構が運営する窓口機関
・ 全国に312カ所設置されている
・ 他の業務として、年金手帳や証書の再発行、健康保険や厚生年金保険に関する事業所からの届出に対する対応なども行っている

ねんきんダイヤルは、電話のため手軽に利用できるメリットがありますが、全国からの問い合わせに対応もあって繋がりにくいことが多いです。また、電話のみだと心情的な抵抗もあって深く相談できないことも想定できるため、時間を作って年金事務所に足を運んだ方が確実といえます。ただし、その際は年金手帳など必要書類を持参しましょう。また、代理人など本人以外が足を運ぶ場合は身分証明書や委任状なども準備する必要があります。

これらの詳細は日本年金機構のホームページなどに記載されているので、事前にチェックしておくと当日足を運んだのに書類がそろってないという理由で受け付けてもらえなかったという事態を回避することができるでしょう。

年金特別催告状が青色

初期の特別催促状は「青色の封筒」で郵送されます。

この時点では、差し押さえなどの文章の明記はされているものの、一定の猶予が与えられていることが一般的であるため、速やかに保険料の支払いをすませればそれで解決となります。もちろん、この時点であっても、支払いが困難と分かっていれば動いていくことは必要です。

年金特別催告状が黄色

青色の特別催促状が郵送されても動かなかった場合は、新たに「黄色の封筒」で郵送されてきます。

これは注意を促すレベルに到達していると判断しても差し支えがないでしょう。現にこの段階になると、日本年金機構などでも一定のマークがされている可能性があります。そのため、ここまでの時点で支払いに関する対応をしましょう。

年金特別催告状が赤色やピンク

青色、黄色の封筒が郵送されても動かなかった場合は、ついに「赤色またはピンク色の封筒」で特別催促状が郵送されてきます。

これはいよいよ、長期の未納があるとされており日本年金機構が悪質な未納者であることを認識していると判断できます。速やかに支払いに関する対応をしなければ、次のステップに入り不利になることが現実味を帯びてきます。

督促状から差し押さえ

青色、黄色、赤色またはピンク色の封筒による特別催促状が郵送されても動かなった場合は、特別催促状から督促状に代わって郵送がされます。これすらも無視する場合は、ついに資産の差し押さえの段階に入ります。これは、資産と判断されるものが全て対象となるため、預貯金のみならず自動車なども含まれます。

よって、この時点に入るまでには支払いに関する対応をしましょう。

ただ、通常は督促状が郵送されるまでには多くの未納者は動くことが多く、実際に差し押さえになることはそうはないといえます。

分割はできるのか


国民年金の保険料の支払い関して多くの未納者が悩むのが、「日々の生活に関する支出もあって一括で支払うことは困難である」ということが挙げられます。そもそも、未納する理由としては経済的な事情によるものが多く、「支払う必要は自覚していてもお金がないからできない」という実態があります。

そのため、年金事務所で相談すると担当者からは「分割での支払い(分納)」が提案されることがあります。この場合は、分割で支払いたい理由などを書類に記入して提出して認められれば、後日、分割申請した納付書が郵送されています。これを使用して納付すれば分割で支払いを行ったと判断されます。

ただし、分割で対応する期間はあらかじめ決められており、その期間分を支払っても自動継続はされません。よって、今後も継続して分割で支払いたい場合は年金事務所に足を運んでその旨を伝える必要があります。

年金特別催告状が届いても払えない場合

年金特別催促状が届いても、前述の経済的な事情による理由で支払えない場合でも、次のことは意識して行動しましょう。

無視せずちゃんと相談する

前述の通り、色分けて段階的に特別催促状が郵送されてきますが、初期の青色の段階であっても絶対に無視はしないようにしましょう。色分けて送るのは、そもそも次の意図が日本年金機構にはあると判断できるからです。

● 青色の段階

・ 初期の段階で素直に支払いに応じるかどうか探っている
・ 単に払い忘れているのか、意図的に無視しているのかを確認されている

● 黄色の段階

・ 意図的に無視していると判断されている
・ いよいよ本腰入れて差し押さえも視野に入れた対応をするかどうかの瀬戸際を見られている

● 赤色の段階

・ 完全に支払いをする気がないと判断されている
・ 督促状を経て差し押さえの段階に入ろうとしている

これらの段階を踏まえている以上、決して無理な徴収をするわけではないということが伺えられます。そのため、未納者も真摯に対応をしていくことが重要です。

収入が低くて払えない場合

分割での支払いなどの方法はあるものの、それでも支払いが困難な場合は「免除」という一定の期間中の保険料の支払いをしなくてもよいという方法があります。

免除制度の主な内容は次の通りです。

● 次のような免除に値する一定の理由が必要である
・ 「所得が少ないために本人や世帯主、配偶者などの前年所得(1月~6月までの申請であれば前々年所得)が一定額以下であること
・ 失業した
● 本人が自ら申請書を提出する
● 免除される額は、全額、4分の3、半額、4分の1の4種類のうちいずれか1つである
● 審査期間は1~2か月程度かかり承認されれば保険料の納付が免除になる

また、国内に住所を有する20歳から50歳未満の人で、本人や配偶者の前年所得(1月~6月までの申請であれば前々年所得)が一定額以下の場合であれば、本人が自ら申請書を提出することで、申請後に承認されることで保険料の支払いが猶予される「保険料納付猶予制度」という制度もあります。これは、2016年28年6月までは30歳未満、2016年7月以降は50歳未満が本制度の対象となります。

なお、これらの免除または猶予を受けることで支払いを一定期間しなくてもよいだけでなく、次のメリットももたらされます。

・ 保険料免除期間は、老後年金を受け取る際に1/2(税金分)が受け取れる(手続きをしなければ受け取れない)
・ 保険料免除や納付猶予中でも、ケガ、病気などで障害を抱えたまたは死亡といった不慮の事態が発生した場合、障害年金や遺族年金を受け取れる

こういった制度の利用によって、明確な支払いの免除がもたらされるので利用することを検討しても差し支えないでしょう。

少しずつなら払える場合

前述でも紹介した「分割」などの方法で対応することになります。

年金最終催告状を受け取り電話


催促状には前述のステップがありますがこれを過ぎると、「年金最終催促状」が郵送されます。もちろん、この時点であっても支払いに関する相談自体は可能です。そのため、年金事務所に足を運ぶことを前提にまずは電話で事情を話してみることをおすすめします。

ただし、この時点での相談の場合、担当者からは今まで無視したと判断されるような態度を取っていたことに対してある程度の追求がされることに加えて、免除や分割などの対応も取りづらくなる可能性も否定できない恐れがあります。

しかし、「それだけ危機が迫っている事態である」と認識して冷静に対応していき、担当者と円滑に相談をしていくようにしましょう。

この段階でも支払い相談は可能か

この段階であっても支払い自体は可能です。ただし、今までの支払い同様に期間は設けられているので注意が必要だし、これを過ぎると督促状の段階になるものの結局は差し押さえの実力行使に入る流れになります。

無視したら差し押さえされる?

特別催促状に加え最終催促状、そして督促状などすらも無視するといよいよ差し押さえ予告を経て差し押さえに入ります。この場合は、日本年金機構の職員が直接自宅を訪問して、資産になるようなものを確認した上で差し押さえの手続きを行います。

前述の通り、ここまでの事態になることはそうは多くはないものの、保険料の強制徴収の基準を段階的に引き下げている国の動向から、今後は差し押さえ件数が増加することが予測されます。

この段階になる前には、支払いに関する対応は必ず行いましょう。

年金特別催告状を受け取ったら速やかに電話相談する

年金の特別催促状の中身と郵送された場合の対応について紹介しました。年金は老後のみならず、障害を抱えた、一家の大黒柱を病気や事件事故などで亡くしてしまい生活の基盤が崩れる恐れが出てきたときなどにも支給され、未だに民間の生命保険の商品ではカバーしきれないところも保障してくれる仕組みです。ただし、その保障を受けるためには毎月の保険料を支払う必要があります。そのため、どうしても未納となるような事態になって支払催促状が郵送されてしまっても、無視をすることなく支払いをどうにか継続させるために対応することが求められます。

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