介護保険サービスとは?どのようなサービスがある?

2025年には75歳以上の日本の人口のうち高齢者が約4人に1人の状態となる「超高齢社会」が到来する見込ですが、それに備えた対応として2000年4月より施行された介護保険制度があります。この制度を利用することで、一定の要件を備えた人たちを介護することが可能となりました。今回は、そんな介護保険制度で利用することができるサービスを紹介します。

介護保険サービスの種類


介護保険制度で利用することができるサービスを紹介します。

訪問介護は自宅で日常生活に必要な援助を受ける

訪問介護とは、あらかじめ決められた日時にスタッフが自宅へ訪問して介護を行うサービスです。

主に次の特徴があります。

● 介護福祉士、ホームヘルパー2級など介護関連業務を行うのに必要な資格を保有しているスタッフが対応する
● 要支援1~2および要介護1~5の認定を受けた人のみが利用できる
● 食事、洗濯、料理、排せつの処理、入浴などの介助を行う
● 利用者には住み慣れた自宅で介護を受けられるためストレス軽減が期待できる
● 利用者が少しでも快適に介護を受けて生活ができるようにバリアフリー対応なども検討する必要がある

訪問入浴は巡回入浴車が訪問し援助のもと入浴する

訪問入浴とは、あらかじめ決められた日時にスタッフが自宅へ訪問して入浴を行うサービスです。

主に次の特徴があります。

● 原則1チーム3人で行う
● 看護師、介護福祉士など看護及び介護の資格を保有しているスタッフが対応する
● 浴槽の設置から入浴、撤去まではおおむね40~60分程度である
● 業者にもよるがバスタオル、着替えなど備品は用意する必要がなる
● 利用者の体調によってはその日の利用が中止される場合がある

訪問看護は看護師が在宅医療に必要なケアを行う

訪問看護とは、あらかじめ決められた日時にスタッフが自宅へ訪問して看護を行うサービスです。

主に次の特徴があります。

● 看護師、准看護師、保健師など看護関連業務を行うのに必要な資格を保有しているスタッフが対応する
● スタッフは、訪問看護ステーションや病院に所属していることが多い
● 血圧や体温測定、ガーゼやおむつの交換、安全確保、採光、換気、空調などの確認、薬の服薬方法の指導と確認、床ずれ処置、人工肛門やパウチの交換、浣腸、たんの吸引、カテーテル管理などの医療行為、その他にも介護保険に関する相談などを行う
● 利用者には住み慣れた自宅で看護を受けられるためストレス軽減が期待できる

必要な福祉用具の貸与を受けることができる


要介護レベルに応じて、介護を行うのに必要になってくる福祉用具の貸与を受けることができます。

主に次の特徴があります。

● 要支援1~2および要介護1の認定を受けた人は、移動用リフト、認知症老人徘徊感知機器、車いすおよび付属品、床ずれ予防用具、特殊寝台および付属品、体位交換器については「それを利用せざるを得ないと判断される」など一定の要件を満たさない限り貸与が認められないが、さらに要支援1~2および要介護1~3の認定を受けた人は、自動排泄処理装置についても同様の扱いとなる
● 要支援1~2および要介護1の認定を受けた人でも、手すり、スロープ、歩行補助杖、歩行器の貸与は認められる
● 貸与の際はケアマネジャーを通じて、貸与可能かどうかの有無を確認する
● 貸与にかかる費用は福祉用具によって異なる

通所介護はデイサービスセンターに通う

通所介護とは、自宅で自立した日常生活を送れるように施設に通所して介護を受けるサービスです。

主に次の特徴があります。

● 主にデイサービス、特別養護老人ホームなどに通所する
● 施設内で、入浴、食事、機能訓練などに加えゲームなどのレクリエーションを利用することができる
● 要介護1~5の認定を受けた人のみが利用できる
● デイサービスを利用する際はケアプランの作成が必要となるが、これは主にケアマネジャーが担当することが多い
● 自宅からの送迎、施設内の利用の時間帯は業者によって異なるが、おおむね9時~17時である

介護保険サービスを利用する

介護保険制度のサービスを行うために押さえておくべきポイントを紹介します。

介護度により利用できるサービスや時間が異なる

介護保険制度は、要介護認定のレベルに応じて利用できるサービスや時間が異なります。

例えば、要介護1では訪問介護は週3回利用することができますが、要介護3ではそれが週2回には減るものの代わりに毎日1回の夜間の巡回型訪問介護が新たに利用することができます。

こういったサービスの変動や利用可能回数の変動は、特に利用者の家族にとっては介護の負担に大きく関わってくるため、事前に情報を収集しておく必要です。

要支援と要介護に利用できるサービスは分かれる

要介護認定は、要支援1~2および要介護1~5の7段階ありますが、最下級の要支援1は、介護がまだ必要に応じて行われる程度のレベルのため、サービス内容は介護予防訪問とショートステイに留まっています。

それに対して、要介護3くらいになると、介護がかなり必要になってくるレベルのため、訪問介護、訪問看護、デイサービスなどサービス内容の種類が拡大されます。

そのため、要介護認定に応じたサービス内容の把握を事前に行うことが必要です。

ケアプランをもとにサービスを受ける

原則として介護保険制度を利用する際には、利用者の要介護認定をもらうための手続きに加えて、利用者ごとの事情に沿った介護の計画を定めたケアプランの作成が必要となります。

主に次の特徴があります。

● 市町村から通知された要介護認定のレベルに従い作成される
● 本人またはその家族が作成することも可能(この場合はセルフケアプランと呼ばれる)であるが、専門的な知識と経験が求められるため一般的にはケアマネジャーが作成することが多い
● ケアプランは、ケアマネジャーによるアセスメント(評価)を行って収集した情報を基に、検討会議を通して作成された原案を利用者おとびその家族の同意を得ることで作成という流れがある
● ケアプランの目標としては「今の時点ではできないが今後できるようになりたいこと」が挙げられる

サービス利用の費用は本人1割を負担


介護保険制度は、要介護レベルに応じた支払限度額が定められていますが、それを利用した場合、原則として実際にかかった費用の1割を自己負担しなければならないためその準備が必要となります。

なお、支払限度額および最大自己負担額は2014年4月1日時点では次の通りです。

● 要支援1:50,030円(最大自己負担額:5,003円)
● 要支援2:104,730円(最大自己負担額:10,473円)
● 要介護1:166,920円(最大自己負担額:16,692円)
● 要介護2:196,160円(最大自己負担額:19,616円)
● 要介護3:269,130円(最大自己負担額:26,931円)
● 要介護4:308,060円(最大自己負担額:30,806円)
● 要介護5:360,650円(最大自己負担額:36,065円)

ただし、一定の合計所得金額がある利用者は2割となるので注意して下さい。

在宅系、施設系、地域密着型のサービスから選ぶ

介護保険制度で利用できるサービスは、在宅系、施設系、地域密着系の3種類となっておりますが、その中からケアプランなどを基に利用するサービスを選ぶことになります。

なお、この3種類には次のような施設があります。

● 在宅系:自宅にて訪問介護または通所介護、ショートステイ、有料老人ホーム、グループハウスなどがある
● 施設系:特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設などがある

なお、地域密着系は2006年に新設されたもので、その種類はもっとも多いですが、ケアハウス、グループホームなどが該当します。ただし「要介護認定を受けた高齢者が住み慣れた地域で生活を続けられるようにする」という趣旨があるため、所在している市町村に居住している方のみが利用することができます。

まとめ

介護保険制度で利用することができるサービスとそのためのポイントを紹介しました。介護はいつ起きるか分からないものです。そのため、最近では介護保障の特約が付帯可能な民間の医療保険が販売されているなど、介護に対する意識の高まりを反映した現状があります。よって、今回の内容も踏まえて介護保険制度のみならずその周辺知識などについても把握しておくことが重要です。

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