遺産相続における手続きの流れを詳しく解説

遺産相続の手続きは、話し合いがスムーズに進んだ場合でも多くの手続きがあるので大変ですが、時には家族や親族と言い争いになるトラブルも想定しなければいけません。今回は遺産相続における手続きの流れを詳しく紹介し、いざという時に慌てずに済むような分かりやすい内容になっています。是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

相続の手続きは計画的に行う


相続の手続きをする被相続人の死亡後には、様々な祭事や手続きが必要になります。中には期限が決まっているものや日にちを限定して執り行う必要がある法事もあり、手際よく行動することが求められます。しかし自分一人で頑張り過ぎることはなく、家族や親族の協力を得ながら進めることをおすすめします。

被相続人の死後はやるべきことが多い

身近な人が亡くなった状況では、何も手につかない中で暮らすような生活になるかもしれません。しかし現実問題としては、葬儀告別式や様々な法事を始め、遺産相続に関する話し合いや手続きが必要になります。悲しみに暮れる日々を過ごす時間も大切ですが、涙をこらえて現実と向き合わなければいけないのかもしれません。

家族や親族と協力をして乗り切る

しかし何から何まで全部一人で抱え込んで頑張る必要はありません。周りにいる家族や親族に協力を得ながら乗り切ることで、新たな関係性が築けるようになるでしょう。この時期にあまり無理をしてしまいますと、後になって疲労が蓄積したことで心身共に疲れ果ててしまいます。周りに頼りながらやるべきことを進めるのが理想です。

何ごとも早めに進めておく

自分だけが頑張るのではなく周囲を頼りにするのは良いことですが、あまりのんびりしていても問題です。何かやるべきことがある場合には、できるタイミングでどんどん進めてしまい、何事も早めに完了させておきますと、不測の事態に遭遇してもそれほど慌てずに済みます。周囲を頼って押し付けてしまうのではなく、故人に関わる大切な行動であると認識しながら、一つ一つ作業を進めていくのがおすすめです。

不安がある場合には専門家に相談を!


相続や遺産の悩みや不安を持つ方は多く、特に遺産の金額が大きい場合にはトラブル回避を含めて、早い段階から専門家に相談するケースもあります。弁護士や司法書士、税理士などの専門家がいる事務所には、財産分与に精通したプロフェッショナルが在籍しています。自分が相談したいことを明確にすることで、数ある事務所から利用先が厳選されてくるはずです。

被相続人の死亡後7日以内に行うこと

亡くなって7日以内というと、まだまだ心身共に不安定な状態が家族も親族も続いているかもしれませんが、現実問題として様々なことを行わなければいけない現状があります。故人との別れのひと時は忙しさであっという間に過ぎ去ってしまいます。7日以内にはどのようなことをすればよいのでしょう。

死亡届の提出

まず一番初めに行うのは死亡届の手続きです。住民票や戸籍に故人の名前が残ったままですと、まだ生存していることとして様々なことが処理されてしまいます。故人が住んでいた市区町村の役場へ足を運んで死亡届を提出します。

火葬手続き

死亡届と同じぐらい大切な火葬の手続きはとても重要で、この手続きを行っていない場合には、通夜や葬儀を執り行っても火葬をしてもらえなくなります。死亡届と同時に故人が住んでいた市区町村の役場で手続きを済ませましょう。

お通夜や葬儀


通夜や葬儀も亡くなって7日以内になります。斎場や火葬場の関係で亡くなってすぐに通夜や葬儀を行う場合や、数日たってから行う場合など様々です。通夜や葬儀は家族や親族だけでなく、故人が生前関わりのあった多くの方が参列する行事です。忙しい時期ですが大切なセレモニーですので、事前に様々な準備を行って、故人が安心して天国へ旅立てるようにすると良いでしょう。

被相続人の死亡後3ヶ月以内に行うこと

3か月以内に行うことになりますと、遺産相続に関する内容ばかりになります。家族や親族と大切な話をする重要な時期です。後になって文句を言ったり言われたりすることがないように、きちんと本音でそれぞれの意見を出し合うのが理想です。

相続財産の調査や遺言書の確認

まず行うことは相続する財産がどのくらいあるのかということです。後になって発見された財産が見つかって、再び家族や親族が一同に会する機会を設けることがないように、漏れがないように所有財産の調査を行います。加えて遺言書の確認を行い、作成してあることが分かっていても保管場所が分からないことには始まりません。また遺言者がないと思っていたら後になって発見されるなど、遺産の分割に関する話し合いを仕切り直すことに繋がってしまいます。更に養子縁組をしている隠し子が発覚するなどのケースも多く、遺産相続の話し合いの前に故人の様々な面が浮き彫りになることも考えられます。

法定相続人の確定

相続する財産の調査が終了して遺言書の有無を確認できましたら、法定相続人を確定する必要があります。民法では相続人になれる人を決めていて、それを法定相続人と言います。そして相続人になる人の順序も決められています。被相続人の夫や妻である配偶者は、常に相続人になりますが、血族相続人には優先順位があります。よって優先順位の上位の者がいますと下位の者は相続できません。配偶者以外には第一順位から第三順位までありますが、この時に法律上の夫や妻や子でないと相続人にはなれません。例を挙げますと内縁の妻や夫、認知されていない非嫡出子などが相続人になれない人物に該当します。万が一、内縁の夫や妻、非嫡出子に財産を分配したい場合には、戸籍上の手続きを行って相続できるように段取りしておく必要があります。

遺産分割協議の開始

様々な手続き終了した段階で遺産分割協議が開始します。この遺産分割協議は、遺言書がない場合に行われる家族や親族同士の話し合いで、本音で話し合える良い機会ですが場合によっては、激しい言い争いに発展する危険性もあります。今まで仲が良かった家族や親族であっても、大きな金額のお金が絡むことで思いがけないような態度や表情を見せ合う可能性が十分あります。

相続放棄や限定承認の手続きは3ヶ月以内が期限

相続放棄や限定承認の手続きは、被相続人が亡くなってから3か月以内に行うという期限があります。相続放棄とは文字通り相続を放棄することで、マイナスの財産となる借金などを相続放棄する場合にも、この期限で早めに手続きしなければいけません。また限定承認とは、相続する際の選択肢のひとつで、相続によって得た財産の限度内で負の遺産も承継する方法です。負債を手放す相続放棄とは異なる方法で、この他にはプラスもマイナスも全ての財産を相続する単純承認という方法があります。

被相続人の死亡後10ヶ月以内に行うこと

被相続人が亡くなって10か月以内に行うことを紹介します。この時期になりますと四十九日などの法要も済ませている場合が多く、精神的にも少し落ち着いた日々を過ごせているかもしれません。しかしまだ行うべき手続きがいくつかありますので、忘れないようにしておきましょう。

遺産分割協議書作成

遺産分割協議書の作成は、法定相続人が全員参加して行った遺産分割協議で決めた事柄を、全て記載して全ての方の署名と捺印を済ませます。その後各自で保管できる文書を作成することで、話が違うと文句を言ってトラブルになることもありません。しかし作成が義務づけられているわけではない遺産分割協議書は、中には作成しないケースもあるようです。しかし相続をする金額が大きい場合や、複数の不動産物件がある場合などは作っておいた方が安心です。

名義変更手続き

各自に遺産が分配されましたら、亡くなった被相続人名義だったものを自分の名義に変更する必要があります。遺産分割協議書で分配先を明記してあるのでそのままでも良いと思われますが、持ち主であった名義人がすでに亡くなっていて、死亡届も提出されています。そのままの名義ではなく現在の持ち主となる人物の名前に名義変更をする必要がありますので、必要な書類を取り揃えて素早く進めます。相続登記の手続きは、市区町村の役場ではなく法務局ですので間違えないように気をつけて行いましょう。

相続税申告と納付手続き

相続税の申告と納付の手続きも、被相続人が亡くなってから10か月以内に行います。1年近く期限があるので慌てる必要がない…と比較的放置されることが多い相続税ですが、故人に関わる法事や法要を始め、様々な関係各所での手続きなどを行う日々を過ごしていますと、10か月経過するのもあっという間です。また故意に相続税を納めていないわけではない場合であっても、納付を先延ばしにしたままでいますと、滞納していると判断されて督促状が届くようなことになりかねません。早めに申告を済ませて納めるべき金額を納付するのがおすすめです。

どの手続きや法要の準備も早めが肝心です

遺産相続に関する手続きは数多くの項目がありますので、それぞれの期限を守って適切に進めなければなりません。また遺産分割協議のように、法定相続人が全員揃う必要があるなど、期限以外にも様々なことに気を配る必要があります。中心になって話を進める人物への負担は大きくありますが、家族や親族と協力して話し合いをしながら進めるようにすると、少しでも精神的なストレスは回避できます。

まとめ

いかがでしたか。遺産相続についてまだ縁がない方にとっても、手続きの流れを知っておくことはとても重要で、いざという時に慌ててパニックになる可能性が低くなります。お金が関係する遺産相続は、難しい問題と捉えられることが多いですが、家族や親族と真剣に話す良い機会でもあります。遺産相続の話し合いや手続きの流れについて困っている方は、是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

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