法定相続分とは?様々なケースでの法定相続分を知ろう!

遺言や相続など故人と遺産の関係は切っても切れない関係で、遺された家族が抱える大きな問題となります。今回紹介する法定相続分は、遺産を分割する上でとても大切な言葉になりますが、複雑な内容ですのでしっかり理解できている方はあまりいないようです。様々なケースが存在する法定相続分について理解して、円滑に遺産相続の話を進めてみてはいかがでしょうか。

法定相続分とは?


法定相続分とは、民法で定められた相続人とその相続分を指します。配偶者がいれば相続分2分の1で、子どもが残りを均等に相続するといったように、遺産の相続分の基準が決まっています。ドラマや映画などでは遺産相続の話し合いで家族や親族が言い争うシーンが描かれる機会が多いですが、実際のケースではどのようなことが想定できるのでしょうか。

相続の話し合いを円満に進めるコツ

遺産相続の話し合いは多くの人が集まって意見を出し合うことから、様々な考えがぶつかり合う場所となります。今まで仲が良かった家族や親族同士が遺産相続をきっかけに不仲になる場合も多いようです。そのような話し合いにさせないコツは、財産を所有する人物がなくなる前から手持ちの財産を今後どのようにして取扱いするのかを話し合う時間を設けると良いでしょう。最近は終活や老前整理、生前贈与などと言った言葉が流行していることもあり、シニア世代が財産について早い段階から関心を抱くことが珍しくなくなっています。いざという時に急いで話し合うよりも、早い段階からそれぞれの考えを出し合っておくことも重要になります。

困った時には専門家に相談を!

それでも思うように意見がまとまらない場合は、相続や遺産に関する専門家である司法書士等に相談すると良いでしょう。弁護士に相談することを思いつく方もいますが、実際に遺産分割で親族と争いになった場合には弁護士に相談すると良いですが、話し合いを円滑に進めるためのアドバイスは司法書士がおすすめです。どうしても思うようにならない場合は、是非検討してみてはいかがでしょうか。

まずは法定相続人の範囲を理解しておく

法定相続人には範囲が存在していて、遺産の分割を円滑に進めるためには、この範囲について理解してくことが重要です。

法定相続人の範囲

配偶者+下記に記載している第1~3各順位のいずれか。違う順位の法定相続人は、同時に法定相続人にはならないという特徴があります。

配偶者

亡くなった人である被相続人の配偶者は、常に法定相続人になります。

第1順位の法定相続人

第1順位の法定相続人は、相続人の子にあたります。もし子が死亡しており孫がいるのであれば、その孫が相続人となります。

第2順位の法定相続人

第1順位直系にあたる相続人がいない場合、被相続人の父や母、祖父や祖母などが第2順位の法定相続人です。

第3順位の法定相続人

第2順位直系の相続人もいない場合は、第3順位の法定相続人として被相続人の兄弟姉妹が相続人となります。

様々なケースでの法定相続分について

法定相続分は様々なケースが考えられます。是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

配偶者のみ場合


相続を受ける人物が配偶者しかいない場合も考えられます。そのような場合には全額を配偶者が一人で受け取ることになります。

配偶者と子供が相続人の場合

配偶者とその子供が相続人の場合は、配偶者1/2で子供がその残りの1/2を受け取ります。仮に子供が2人以上の場合には、残りの1/2を子供人数分で割って分配します。

配偶者と被相続人の父や母の場合

相続を受けるのが配偶者と被相続人の親だった場合には、配偶者が2/3を受け取って、 直系尊属が残りの1/3を受け取ります。仮に父親も母親もいる場合には、残りの1/3を2人で分配することになります。

配偶者と被相続人の兄弟姉妹の場合

遺産を受け取る人物が配偶者と被相続人の兄弟姉妹だった場合にはどのようになるのでしょう。配偶者が3/4を受け取って、兄弟姉妹が残りの1/4を受け取ります。兄弟姉妹が仮に2人以上いる場合には、残りの1/4を人数分で割って遺産を受け取ることになります。

配偶者+父母2人の場合

遺産を受け取る人物が配偶者と父母が両方いる場合には、配偶者が2/3受け取り、父母それぞれ1/6ずつ受け取ることになります。

遺留分は変更できない最低限受取れる相続分

遺留分とは最低限受取れる相続分のことを指します。被相続人の遺言などでもこの遺留分は自由に変更できません。故人との関係によって遺留分の値が異なりますので、詳しく紹介します。

配偶者の遺留分

配偶者の遺留分は、全ての相続財産のうちの1/2は遺留分となります。

配偶者と子の場合

配偶者と子の遺留分の場合は、配偶者と子ともそれぞれ1/4は遺留分となります。

子のみの場合

子供のみの場合は相続財産のうちの1/2は遺留分です。

父親のみの場合

父親のみの場合は、配偶者と子とも共に1/3は遺留分となります。

遺留分の相談を弁護士にするメリットは?


中には遺留分についてどうしても納得がいない方や、誰かに相談したいと思うケースもあります。そのような時には弁護士に相談をすることでどのようなメリットがあるのでしょう。

遺留分についての解決法

お金が関係する遺産の話し合いは、当人同士では思うように解決できない時があります。弁護士に相談することで、侵害された遺留分を取り戻せるケースや適切な遺留分の割合を主張しやすくなるなど、円滑に話を進めている成功例もあります。また遺言書などで奪われた遺留分も返ってくるほかに、遺留分減殺請求が成功しやすいと言ったこともあり、線も可を頼って適切なアドバイスを受けながら親戚との話し合いを進めることも可能です。

弁護士選びのポイント

弁護士事務所は地域に沢山ありますので、どの事務所でも同じようなサービスだろう…とそれほど比較をせずに依頼先を決める方もいますが、弁護士事務所にも様々なタイプがあります。遺産についての内容を得意とする事務所ならよいのですが、中には離婚や不倫などの夫婦問題に力を入れているような事務所も沢山あります。自分が依頼を決めた事務所のスタンスを良く調べてから正式な依頼を検討すると良いでしょう。中には初回面談を無料で行うなど、利用先として決めやすいサービスを展開しています。上手に活用して、遺産や相続の悩みを解決するのがおすすめです。

養子縁組をした子がいる場合の法定相続分について

家族にも様々な形があり、養子縁組をしている子がいる場合があります。または故人が亡くなったことで養子の存在を知るケースもあり、財産や相続の話し合いが一層複雑化する危険性があります。しかし養子縁組をした子も立派な親族の一員です。養子縁組をしている子の中には、今まで存在すら知らずに生活してきた子も居る可能性がありますが、そのような場合でも遺産分割協議には参加する資格があります。

養子には二つの種類があります

養子は養子縁組が成立した日から養親の嫡出子となります。つまり養子は実子と全く変わらない立場であることを意味します。また養子縁組と言っても普通養子縁組と特別養子縁組の2種類に分かれていて、養子縁組後の実親との関係性が大きく異なります。普通養子縁組とは、想像される養子縁組のことです。この養子縁組がなされると養親と養子の間に親子関係が生じることとなりますが、実親との親子関係は消滅せずそのまま継続します。そのため養子は養親が死亡した場合にも実親が死亡した場合にも法定相続人になります。もう一方の特別養子縁組は、原則として6歳未満の未成年者の福祉のためにある制度で、養子縁組が成立すると未成年者と実親の法律上の親子関係は消滅します。そのため養子は養親が死亡した場合には法定相続人となりますが、実親が死亡した場合には法定相続人とはなりません。こうした特別養子縁組の特徴をしっかりと理解しておきましょう。

養子縁組をしていないけれど親子同然に暮らす子供がいる場合

実の親子と同じように暮らしていた場合、その子は相続人になれるのでしょうか。養子縁組は婚姻と同じように届出によって縁組の効力が生じます。たとえ実質的に親子同然の生活をしていたとしても、養子縁組の届け出をしていなければお互いが相続人となることはありません。万が一自分が実の子供のように大切にしている方がいると想定します。その子に自分の遺産を少しでも分けてあげたいと考える場合には、面倒であっても養子縁組をして法定相続人にしてあげる手続きをするのがおすすめです。そうすれば、養子にも遺産を遺すことができます。

代襲相続とは

養子縁組をする子がいる場合には、様々なケースを想定する必要があります。実子が親よりも先に亡くなった場合には、実親が死亡すると実子の子供で実親からみて孫にあたる人物は代襲相続人となります。また養親よりも養子が先に亡くなった場合には、養子の子供が養親の代襲相続人となる場合とならない場合があります。養子縁組の後に生まれた養子の子は代襲相続人となって実孫と同じように扱います。また養子縁組の前に生まれた養子の子は代襲相続人となりませんので、実孫と同じように扱わないという決まりがあります。これは、養子縁組時の連れ子は養親と親族関係が生じる前に生まれていることから、代襲相続させる必要がないという考えの元に決められています。頻繁にあるケースではありませんが、もしもの為に覚えておいても損がない内容です。

まとめ

いかがでしたか。法定相続分について理解を深めておきますと、万が一遺産相続の分割などで家族や親族とトラブルになった場合にも安心で、そのような望まない状況を回避する話し合いができるはずです。今はまだ遺産や相続とは縁がない方でも、将来的に役立つ時が訪れる可能性が十分考えられます。今後、相続が発生した時に役立ててみてはいかがでしょうか。

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