年金の受給資格について!25年から10年に短縮!

老後の生活で重要な位置を占める年金ですが、受給するためには加入期間などの条件を満たさなければなりません。ここでは年金の受給資格について詳しく説明したいと思いますので、参考にしてみてください。

年金の受給資格期間とは


年金の受給資格期間とは、年金を受けるのに必要な加入期間のことです。年金を受けるには、保険料を納めた期間や加入者だった期間の合計が、一定年数以上必要になります。この年金の受給資格期間は、公的年金の老齢基礎年金の受給資格期間の10年間が基本となっています。この受給資格期間の10年間が基本なので、国民年金・厚生年金・共済組合の加入期間なども全て含まれます。なお、年金額に反映されていない合算対象期間や、保険料が免除された期間も受給資格期間としてカウントされます。年金の専門用語が分からない方のために、納付免除期間を説明したいと思います。国民年金の納付を免除されるのは、法定免除・全額免除・3/4免除・半額免除・1/4免除・納付猶予・学生納付特例になります。全額免除は保険料を全額納付した時の1/2として、年金額に反映されます。保険料が難しい場合に使える納付猶予の場合は、年金額に反映されません。なお、追納した場合は年金額に反映されます。次に年金額に反映されない合算対象期間ですが、別名カラ期間と言われています。海外に居住している日本人は国民年金に加入する必要がありませんが、将来年金を受給したい場合は、国民年金に任意加入することができます。加入しなかった場合、海外にいた期間のうち20歳以上60歳未満の期間については合算対象期間になります。

必要な資格期間が25年から10年に短縮

今までは、老齢年金を受け取るためには、国民年金保険料を25年以上必要支払う必要がありました。そのため国民年金保険料の支払いが、25年未満だと受け取れませんでした。これからは、国民年金保険料の必要な資格期間が、10年以上短縮されることになります。短縮された結果、年金を受け取れない人が減ることになりました。25年までは足りないけれど、10年以上年金をかけてきた、という人は年金を受け取ることができますが、この改正で年金を10年までかけていない人にも、影響がある可能性があります。それは、年金をかけた月数は、実際の納付期間だけではないからです。一定期間の未納、未加入期間もカウントになるので、この合算対象期間を確認しなければなりません。どうせ年金を10年かけていないからと諦めないで、埋もれている記録がある可能性もあるので、調査を依頼してみてください。諦めずに調査を依頼すれば、もしかすると年金がもらえる可能性もあります。なお、10年以上で年金をもらえる人も、合算対象期間や分からなかった記録があった場合、25年に当てはまる人もいます。その場合は、最高で5年さかのぼって受給することができるので、もらえないと諦める前に確認してみてください。

受給開始日

それではいつから受給資格期間の短縮が施行されたのでしょうか?施行されたのは平成29年8月1日です。なお、受給開始日は、9月分が10月15日に支払われます。今回の改正で年金がもらえるようになる人は、翌月の9月分の年金からもらえることになります。実際に手元に年金が入るのは、10月に入ってからです。自分がいつから年金をもらえるようになるかは、日本年金機構などで確認するか、毎年の誕生日付近に送付されるハガキで確認してみてください。受給開始日は各年金で受給要件・支給開始時期は違うので、紹介していきたいと思います。老齢基礎年金の受給要件は、20歳から60歳まで40年間全ての期間で保険料を納めた場合、65歳から満額の老齢基礎年金が支給されます。この時、保険料を全額免除された期間の年金額は半分となり、保険料を未納の期間は、年金額の計算の対象に入らないので気をつけてください。老齢厚生年金の受給要件は、厚生年金の被保険者期間があって、老齢基礎年金に必要な資格期間を満たした方が65歳になった時に、老齢基礎年金にプラスして老齢厚生年金が支給されます。しかし、当分の間は60歳以上で、老齢基礎年金に必要な資格期間を満たしている、厚生年金の被保険者期間が1年以上あって受給資格を満たしている方は、65歳になるまで特別支給の老齢厚生年金が支給されます。

手続き方法


今回の受給資格の期間短縮の具体的な手続き方法を、順を追って分かりやすく解説したいと思います。まず、2017年3月以降に、年金事務所等で事前受付が開始されます。男性は61歳以上、女性は60歳以上が対象となり、対象者に老齢年金裁定請求書が送付されるようになっています。老齢年金裁定請求書は、氏名・印鑑・電話番号・年金の受取先・基礎年金番号・生年月日・住所・加入していた企業年金を記入します。この書類だけでなく、裁定請求書には添付するものがあります。それは本人が記載されている、住民票か戸籍抄本どちらか1通です。なお、発行から半年以内の原本、交付日と市町村印の証明印があるものに限ります。さらに、年金手帳の基礎年金番号が記載されたページのコピー、厚生年金基金の加入員証のコピー、厚生年金保険の特別支給の老齢厚生年金か老齢厚生年金を受けている場合は年金証書のコピー、旧厚生年金保険法か旧船員保険法の老齢年金、通産老齢年金か特例老齢年金を受けている場合は年金証書のコピーなど、多くの書類が必要になります。以上の手続きは日本国内の場合で、外国の金融機関で年金を受け取る場合に添付するものは違いますので、問い合わせしてみてください。

年金の受給資格10年で年金を受け取るといくらもらえる?

年金の受給資格10年で、年金を受け取った場合、いくらもらえるかシュミレーションしてみましょう。例えば、年収500万円の会社員の場合です。10年の支払いの場合:約4万円、25年の支払いの場合:約10万円、40年の支払いの場合:約15万円となっています。詳しく計算をすると、加入期間が10年の場合は老齢基礎年金195,000円+老齢厚生年金270,000円で、1年あたり465,000円で受給額は1月あたり38,750円となります。加入期間が10年の場合は老齢基礎年金488,000円+老齢厚生年金674,000円で、1年あたり1,162,000円で受給額は1月あたり96,833円となります。加入期間が40年の場合は老齢基礎年金780,000円+老齢厚生年金1,079,000円で、1年あたり1,859,000円で受給額は1月あたり154,916円となります。なお、基礎年金満額は年度毎に改正があります。実際に支給される年金額は1円単位まで支給されますし、一定の要件に当てはまれば加給年金が付きます。これを見て分かるように、加入期間が短ければ短いほど、受け取れる金額は少なくなります。年金を受け取れる人が増えたものの、受け取れる金額は減るので、老後破産をしないために、若いうちから備えをしておきたいものです。備えをするためには、年金を実際にもらう前に、インターネットで年金額をシュミレーションするサイトが数多くありますので、そこで具体的な金額を目で見て確認してみてください。

受け取れる年金の計算方法

ここでは、実際に受け取れる年金の計算方法を説明していきたいと思います。できるだけ自分で計算したい方は、下記を参考に自力で計算しますが、ねんきん定期便やねんきんネットでも、年金額を知ることができます。ねんきん定期便は、毎年1回の誕生月に国民年金か厚生年金保険の加入者に、日本年金機構から送付されているものです。誰でも年に1回は目にしているはずです。送付される人全てが同じ内容ではなく、50歳未満と、50歳以上では内容が違ってきます。この違いは50歳未満が、これまでの加入実績に応じた年金額が記載されていて、50歳以上は老齢年金の年金見込み額と記載されています。大体はハガキで、ねんきん定期便は届きますが、35歳・45歳・59歳の節目には封書で届きます。自分で計算したくない方は、年に1回のねんきん定期便で確認してみてください。また、日本年金機構の提供しているインターネットサイトの、ねんきんネットでも年金額をチェックできます。ねんきんネットで調べることができるのは、年金記録・将来の年金見込み額・ねんきん定期便の内容・日本年金機構からの通知です。

年金額=基礎年金額+ 厚生年金額


それでは自分で計算する場合の式を紹介します。大まかな式は、年金額=基礎年金額+ 厚生年金額となります。
■基礎年金額=780,100円
■厚生年金額=平均標準報酬額×厚生年金加入月数
ここで言う標準報酬月額とは、4~6月の報酬(基本給、各種手当)の平均を標準報酬月額表にあてはめて、その年の9月から来年8月までの「標準報酬月額」を決めたものです。計算する時に重要になる標準報酬月額について、詳しく説明したいと思います。前述したように原則として4月・5月・6月の収入で決まります。3月分の給料が4月10日くらいの場合は、3月・4月・5月に働いた分の給料で計算されます。給与の他に残業代など給与手当、通勤手当などの給与手当、現物支給された報酬が対象となります。通勤交通費は税務上では、収入に加えませんが、社会保険料では加算されます。遠くから新幹線通勤している人など、交通費が高い人は標準報酬月額ももちろん高くなります。標準報酬月額の計算は(4月・5月・6月)÷3=標準報酬月額という計算式で求めることができます。なお、固定的な賃金が大きくアップして、標準報酬月額の等級が2等級以上アップするとなったら、申請をして等級変更をしなければなりません。残業代は固定賃金ではなく、非固定的賃金となるので、注意して計算してみましょう。

まとめ

年金の受給資格について大幅な改正があったので、この機会に年金の受給資格について考える機会にしてみてはいかがでしょうか。年金は老後の生活を支える大切なものなので、じっくり考える機会を設けることはいいことです。ここでは各項目を詳しく解説しているので、年金について考える時の参考になれば幸いです。

あわせて読みたい