通夜の流れと注意するべきマナー!

通夜とは、遺体のそばで親族や知人が過ごし、供養したり、別れを惜しんだりする大切な儀式です。昔は夜を徹して通夜をすることが当たり前でしたが、現在では少なくとも1時間、長くて3時間で終わる、半通夜という通夜が主流となっています。ここでは通夜の流れと、注意しておきたいマナーを紹介します。

通夜へ参列した際の流れ


通夜に参列した時の流れを、おおざっぱに説明しようと思います。流れを知っておくと、急なおくやみのシーンでも役に立つので、覚えておいてください。会場へ着いたら遺族へお悔やみの言葉を述べる・香典を渡し芳名帳に記帳・お焼香を行う・通夜振る舞いという流れになります。以下では詳しくどうやるのか説明しますが、通夜・告別式・葬儀の違いについて、説明したいと思います。通夜は前述したように、遺体のそばで親族や知人が過ごし、供養して別れを惜しんだりすることです。告別式は知人や親族が、故人に対して、最後の別れを告げる儀式になります。なお、告別式にあたるのは焼香・玉串奉奠・祈祷・献花などです。転任・退官・退職をする人に別れを告げる時も、告別式と呼ばれます。葬儀は親族や知人や友人が故人の冥福を祈って、死者を葬る儀式のことです。何でも省略されてしまう傾向にある現在では、葬儀と告別式を一緒に行うことが多くなっています。

会場へ着いたら遺族へお悔やみの言葉を述べる

会場へ到着した場合は、遺族の方へお悔やみの言葉をかけます。定番の挨拶としては、「この度はご愁傷様です」か「まことにご愁傷様です」があります。不幸があった時に、悲しみを込めていうあいさつで、よく「ご冥福をお祈りいたします」も聞きますが、ご冥福という言葉は、受け取る側に不快な気持ちにさせてしまうこともあるので、ご愁傷様がおすすめです。次は葬儀でも使えるあいさつが、「お悔やみ申し上げます」です。手紙でも使えるフレーズなので、覚えておいてください。次に突然の死にとまどって、どう声を掛けたらいいのかわからない場合は、「心中お察しいたします」、「本当に急なことでしたね」が最適です。悲しみが深い時は、このような短い言葉を覚えておけば、失礼がありません。また、故人が大往生だった場合には、「ご長寿とは言え残念です」が最適です。「天寿を全う」や、「大往生されて」という言葉に不快な気持ちを持つ方もいるので、避けた方がいいでしょう。日常生活では使わないお悔やみの言葉に、馴染みが無い人も多いですが、ウェブサイトで検索すれば参考になるフレーズがたくさんあります。スマートにお悔やみを伝えたい方は、ぜひ検索して参考にしてみてください。

香典を渡し芳名帳に記帳


次は通夜の香典を受け付けに渡して、参列した人の住所や名前を芳名帳に記帳します。通夜の式場では受け付けで、「この度はご愁傷様です。どうぞご霊前にお供えください。」と、お悔やみの言葉を伝えて、香典を差し出して、芳名帳に記帳をします。香典はそのものだけで渡さずに、袱紗から取り出して、表書きを先方に向けて両手で渡します。受け付けがないという場合は、遺族にお悔やみを伝えて手渡すか、拝礼をする時に祭壇に備えるようにします。よくあるケースで本人が通夜・告別式に参列できない場合は、代理人にお願いすることもあります。そういった時は、受付のあいさつで、誰の代理人で来たのかを、きちんと説明してから渡します。記帳の際は、出席できない人の名前を書き、左横に小さく「代」という字を書くようにします。香典を預かった場合は、持参した人ではなく、香典を預けた人の名前を記帳します。今まで知らなかったマナーだったという方は、きちんと身につけてみてください。

お焼香を行う

次は正式なお焼香の流れです。流れは下記の通りになります。

■遺族や親族に一礼
■祭壇に一礼し合掌
■抹香を行う
■再度遺族や親族に一礼
そもそもお焼香とは、仏様や死者に向けて、香を焚いて拝むことです。細かくした香を香炉に落として焚きあげます。これで、心と体のけがれを取り除いて、清浄な心でお参りするための作法です。お焼香は左手に数珠をかけて、右手でお焼香を行います。具体的には右手親指・人差し指・中指の3本の指で、抹香をつまんで、おでこの高さまで上げて、指をこすりながら香炉に落としていきます。これを3回繰り返し行います。なお、お焼香には立礼焼香、座礼焼香、回し焼香という種類があり、式場によってやり方が違うので臨機応変に対応します。場合によっては時間調整のために、式場側で焼香のやり方や回数が指定されることがあります。また、宗派別のお焼香回数が違いますので、宗派の決まりに従ってください。お焼香は正しい方法を知らない方も多いので、身につけてみてください。

通夜振る舞い

通夜が終わった後、参列者に食事やお酒などが振るわれるのが、通夜振る舞いです。この通夜振る舞いは、故人を偲ぶ場として、通夜の後に行われる食事会のことになります。全国的に同じ形式、というわけではないので、料理やお酒を楽しむこともあれば、お菓子を持ち帰るだけの所もあります。通夜振る舞いの料理は、大皿料理やオードブルという、大人数で頂く料理が多いです。通夜振る舞いでは特別、こうしなくてはならないということはありません。どちらかというと故人の思い出を語り合い、遺族の心を慰めるという意味合いが強いです。通夜に参列した人、全てが通夜振る舞いに参加するわけではありません。しかし、通夜振る舞いの案内があった場合は、できる限り参加するようにします。通夜振る舞い自体は、1時間程度で、故人と親しかったりした場合は、長居しても大丈夫ですが、そんなに親しくない場合は30分程度でおいとますることがスマートです。

抹香を行う際の流れ

① 右手の親指と人差し指、中指の3本でつまみながら目の高さまで持ち上げる
② 指をこすりながら抹香を落とす
③ ①②の動作を3回行う
④ 祭壇へ合掌
⑤ 再度遺族や親族に一礼
先ほども抹香を使うお焼香については詳しく説明しましたが、抹香を使うお焼香の前後の流れを頭に入れておいてください。お焼香の種類に立礼焼香、座礼焼香、回し焼香があることを前述しましたが、詳しく紹介したいと思います。立礼焼香は椅子席で利用される方法で、立ったままお焼香をするものです。座礼焼香は畳敷きの式場で多く使われ、基本的に立礼焼香と同じ順序で行います。違う所はまっすぐ立たず、移動の時に腰を落として、お焼香する際は正座します。回し焼香は会場が狭い時によく使われます。他の方法とは違い、自分で香炉に向かうのではなく、焼香炉が回ってきて、受け取った焼香炉を自分の前に置いて、お焼香が終わったら隣の人に回していきます。なお、椅子の場合には、ひざの上にのせてください。

通夜振る舞いで注意するべきこと

通夜振る舞いに参加する時は、必要最低限の注意する点があります。例えば、生や死を直接的な言葉で使わない、大声で話したり笑ったりしない、遺族の気持ちを労るという、葬儀でも守るべきマナーとなっています。また、通夜振る舞いは食事やお酒が用意されているので、開放的な気持ちになり、酔っぱらわないようにしましょう。酔っぱらってしまうと、かなり見苦しいものがあるからです。通夜振る舞いでは大皿料理やオードブル料理を食べることになりますが、大皿から直接とって食べることは下品なので避けます。こういった時は、大皿の近くにいる親しい人に、食べたいものを小皿に取ってもらうことがベストな方法です。直接、大皿からとって食べるのは問題外ですが、無理して遠くから手を伸ばすのは、近くにあるものをこぼすことになるので、やめておきましょう。

生や死を直接的な言葉で使わない

故人が亡くなったばかりの時には、生や死を直接的な言葉で使わないというのは、通夜や葬儀では当たり前のルールです。亡くなって深い悲しみにいる遺族は、生死に関係する言葉に敏感に反応します。特に故人が突然亡くなった場合は、特に気を付けなければなりません。生死に関する直接的な表現とは、存命中・死亡・ご逝去・生前・生きている間という言葉です。意識しないで話してしまうと、使ってしまうこともあるので注意してください。中でも生前・生きている間という、生に関するものは、ご生前と書き直しましょう。また、オーバーな表現や不吉な表現も、避けた方がいい表現になります。日本では音が不吉な言葉として、四(し→死)、九(く→苦)があります。

大声で話したり笑ったりしない

大声で話したり笑ったりしないというのは、通夜・葬儀・告別式では不謹慎です。多少笑うくらいの談笑ならいいですが、大笑いして大きな声で話すということは、マナー違反になります。通夜振る舞いは宴会ではないので、場所をわきまえた行動をする必要があります。通夜振る舞いでお酒が入り、懐かしい親族と再会したら、テンションが上がってしまうこともありますが、あくまで通夜振る舞いということを忘れずに、ふるまいたいものです。通夜振る舞いは故人の思い出話に花を咲かせて、故人を偲ぶ会だということを忘れずに参加してみてください。

遺族の気持ちを労る

遺族の気持ちを労わるということは、当たり前です。通夜を済ませた段階では、まだ日が浅いので故人の死を受け入れられずに、ショックを受けている遺族もいるからです。そのため、遺族の立場に立った心配りや声掛けをしていく必要があります。しかし、そんなに親しくない人の通夜に参加した場合は、良く知りもしないのに、心配りや声掛けをするのはデリカシーにかけます。親しくない人の通夜振る舞いに参加する時は、1時間以上長くいることは避けて、30分程度の短い時間で、席を立てば遺族に対して配慮していることになりますので、実践してみてください。

通夜参列時のマナー

次に通夜参列時のマナーですが、ここでは喪服で参列する、香典を持参する、数珠を持参するということに焦点を当てて紹介したいと思います。通夜に参列したことがない若い人の場合は、マナーについては全く分からないという人も多いです。参列自体についてはお通夜だけ出ればいいという傾向となっています。それは葬儀や告別式は昼間行われるので、働いている人の場合は、参列できないことが多いのです。そのため、通夜だけ出る人が多い傾向なのです。葬儀にどうしても参加したい人・知人以外は、お通夜のみに参列してみてください。通夜に参列する前に、必要最低限のマナーを知っておくと、遺族の方にも好印象を持たれますし、何より不快感を持つことはありません。通夜参列時のマナーについては、本なども出版されていますが、ウェブサイトでも専門に掲載している所もあるので、参考になります。大人として葬儀などのマナーを身に付けたい方は、普段から本やウェブサイトで、マナーを学んでみてください。

喪服で参列


通夜には喪服で参列することが求められます。男性は慶弔両方に着用できるブラックスーツ・礼装用の白いシャツ・黒無地のネクタイ・タイピンやポケットチーフ、カフスボタンはなしです。ブラックスーツはシングルでもダブルでも大丈夫です。ブラックスーツは季節に合わせて、夏用と冬用を用意しておきたいものです。さらに男性のベルトは黒で、時計・ハンカチも派手なものや光るものは避けてください。なお、ゴールドの金具が付いたものはNGとなります。女性は黒のフォーマルスーツかワンピース・スカートは膝丈・ジャケットとワンピースのセットがあればなお良いとされています。フォーマルスーツかワンピースは長袖が原則となります。なおボタンやバックルは布でくるんであるものが正式となります。女性はヘアとメイクは控えめな感じにします。長い髪の毛はまとめ、拝礼する時の邪魔にならないように心がけます。きつすぎる香水・派手過ぎるネイル・派手な髪飾りは問題外です。バッグは黒い布のバッグが正式で、革や毛皮、ファー素材は殺生を意味しているので、持たないようにします。アクセサリーは結婚指輪と、涙の象徴とされているパールの一連ネックレス以外はだめです。靴は女性なら黒い布のつやのないパンプス、男性ならつやのない黒い革靴をはくようにして、参列してください。喪服の時は、数珠や袱紗などの小物でおしゃれを演出してみると、上品でその人らしさが際立ちます。

香典を持参する

宗教が関わってくるので、悩んでしまう香典とは、線香・抹香や花の代わりに死者の霊前に供えるものです。また、急な不幸があったことによる、出費に対する助け合いの意味もあります。香典を入れるのし袋の表書き、のし袋そのものも、宗教によって異なります。よく売っている香典の、のし袋に蓮の花が印刷されているものがありますが、これは仏教でしか使えません。また、浄土真宗はご霊前が使えないので注意してください。キリスト教ならご霊前・御花料、神式ならご霊前・御玉串料が使える香典袋の書き方になります。しかし、あまり親しくない人の香典を持参するときは、宗教が分からない場合は、ご霊前と書いておけば、だいたい使えるので便利です。香典を持参した場合は、香典返しとして、お茶や食料品、タオルなどのお返しを受け取ります。なお、香典は裸のまま持ってくるのではなく、きちんと袱紗に入れておいて、渡すようにします。なお、香典では新札を使わないことが一般的です。どうしても手元に新札しかない場合は、軽く折り目を付けて香典袋に入れてください。

数珠を持参する

大人のマナーとして持っていた方がいいものが、数珠になります。数珠は仏様などを拝む時に手にかけたり、もんだりして使うもので、本来は念仏の回数を数えるために生まれた仏具です。数珠の種類は宗派によって使うものが違います。使い方・手に持つ方法・女性用と男性用があることなどに違いがあります。玉の数で見ると、本連数珠は玉の数が煩悩と同じ108個で、宗派によって長い場合は二重にして持って、2つの輪がつながっているようになっているものもあります。次に片手数珠は、略式の数珠で玉の数は決まっていません。数珠の基本的な使い方を説明しましょう。基本は、左手に輪を通して、房を下にします。本連数珠の場合、二重にして持つようにします。合掌する時は、両手を合わせて、親指を外した両手に回してかけます。略式の数珠は、左手を重ねても大丈夫です。焼香に立つときは、左手にかけ右手で抹香をつまみ、その後合掌するようにしましょう。

まとめ

今回は、通夜の流れと注意するべきマナーについて、必要なマナーを紹介しましたが、お役に立ったでしょうか。実際に通夜に参加するとなると、知識で得たものは違いますが、もしも身近な方にもしものことがあった時には、思い出して実践してみてください。

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