厚生年金の受給金額平均について傾向を分析!

会社員や公務員などが加入している公的年金が厚生年金です。毎月給与から保険料を天引きされる金額は分かるものの、厚生年金の受給額を把握しているという方は少ないのではないでしょうか?納める保険料によって受給額が変わってきますから、概ねの受給額を知っておくと老後の生活設計も立てやすくなります。そこで、今回は厚生年金の受給平均額についての傾向を詳しく分析してみます。

厚生年金の受給平均月額は「14万5千円」


現在では、公的年金加入者全員に日本年金機構から「ねんきん定期便」が、年1回誕生月に送られて来ます。毎年確認しているという方も多いかと思いますが、これによって加入期間やおおよその見込み年金受給額、加入履歴などが分かるようになっています。国民年金、厚生年金共に加入履歴が確認できますので、未納や免除期間などもしっかりと確認が可能です。

厚生年金の年齢層別平均受給額が厚生労働省より発表されましたが、全体の平均受給額は「14万5千円」となっており、金額の捉え方は受給者によって様々なのが現状ですが、十分な受給額とは言えず、老後の生活設計をする上でも受給額を増やす為に何らかの手立てを考える必要があるかも知れません。

厚生年金の年齢別受給平均額について

加入期間25年以上の厚生年金受給権者の平均を、基礎年金である国民年金と厚生年金を合わせた平均月額を見ていきますと、以下のようになっています。

■60~64歳
※男女平均額:88,353円(男性:99,868円、女性:63,010円)
■65~69歳
※男女平均額:150,118円(男性:168,618円、女性:105,695円)
■70~74歳
※男女平均額:151,656円(男性:171,059円、女性:106,514円)
■75~79歳
※男女平均額:159,968円(男性:183,487円、女性:110,543円)
■80~84歳
※男女平均額:164,689円(男性:195,047円、女性:113,263円)
■85~89歳
※男女平均額:170,959円(男性:209,522円、女性:117,804円)
■90歳~
※男女平均額:155,788円(男性:203,774円、女性:107,510円)

これを見ると、平均月額には男女でかなりの差があることが分かります。この金額も、確実に保証されている金額ではありませんので、将来的に年金の制度が変わり保険料の負担額が増えたり、支給額が減るなどの他受給できる年齢の上昇なども考えられますので、このようなリスクを見据え、動向を注視しながら自分自身でしっかりと資金計画を行うことが重要となります。

厚生年金受給額の特徴

厚生年金の受給額は、老後や定年後の資金計画や生活設計には欠かせない重要なポイントですので、大変気になる問題です。厚生年金の受給権者の月額の平均受給額は「14万5千円」程となっていますが、被保険者の区分によっても金額が変わってきます。加入期間と保険料の払い込み状況によって支給金額が決定する国民年金とは違い、厚生年金は加入期間と加入期間の収入によって定められた保険料の納入金額によって、年金の受給額が変わってくるのが大きな特徴となっていますので、ここでは厚生年金受給額の特徴を紹介します。

厚男女別に差分が大きい


厚生年金の受給額の平均月額の特徴を調べてみますと、まず一つは男女差が大きい点が挙げられます。その理由としては、女性の場合は結婚後や出産後の離職率が高くなり、一時的に専業主婦になる場合が少なくありませんので、その分働いていた期間が短くなり賃金が低くなりますので、受給額に差が出てきてしまいます。男女の平均月額の差はピーク時には6万円程で、女性の平均月額を見てみますと10万2千円程となっています。

また、90歳以降の平均月額が減少しているのも特徴の一つで、この年齢になると加入期間が短い女性が多くなることが理由に挙げられ、高齢になっても男女でかなりの差があるのが分かります。このことからも、女性もできるだけ会社員として働く期間を長くして厚生年金の加入期間を増やせば、受給額を上乗せさせることも可能となります。

結婚や出産後も休業制度を上手に利用して働く女性が増えていますので、将来は男女の差が縮まることも考えられますし、厚生年金を維持する為の担い手として活躍することも期待できます。

男性で最も多い受給額は18~19万円

厚生年金の受給額には男女に差があることは分かりましたが、近年では結婚しても働き続ける女性が増加傾向にありますので、将来は女性の受給額も変化してくる可能性も考えられます。男性だけに目を向けてみますと、厚生年金の平均月額が18万円~19万円程がピークでその前後という方が多くなっている傾向にあります。収入の高額の方で23~24万円程となりますが、限られた少数ということになっています。例外的に高額になる方もいますが稀な存在として見た方が良いでしょう。

収入が高額でも年金額に反映されにくい側面もあると同時に、年金システムの変更なども重なり受給額は減額傾向にあります。また、受給できる年齢も国民年金が65歳から厚生年金も生まれた年によって違いがあり、段階的に引き上げられるなどの調整が行なわれるものの、現状では受給開始年齢は65歳からとなる傾向が強くなっていますので、男性も厚生年金の加入期間をできるだけ長くしておくことが受給額を増やす為のポイントとなりそうです。

女性で最も多い受給額は9~10万円

女性の厚生年金の平均月額を見てみますと、最も多い受給額は9~10万円程度となっています。この金額をピークに7~12万円程度の方が多くなっており、男性と比べて少ないことが分かります。厚生年金の支給額は、加入期間や報酬によって決まりますので、女性の場合は賃金が低いことと、結婚後や出産後は家事や育児などの理由による離職率が高くなることから、受給額も低くなる傾向にあります。男性だけでなく、受給額を増やす為には女性も現状が許せばできるだけ長く厚生年金に加入しておくことが大切で、専業主婦の期間が長かったり、パートとして働き夫の扶養の範囲以内で働いた場合には受給額は国民年金からの受給が中心となってしまいますので、厚生年金と比べても低い金額となります。

国民年金を就職してから40年間納めた場合でも、満額で6万4千円程の受給額ですので、厚生年金に加入することは将来の年金受給額を増やすことに効果があると言えます。

厚生年金の払い込みについて


一般的の企業に勤務する会社員や公務員、学校の先生などが加入する厚生年金のシステムは、毎月加入者から徴収する保険料が運営管理の基本となっています。この保険料は加入期間と報酬によって決められ、厚生年金加入者すなわち被保険者と雇用事業所が半分ずつ払うことと定められており、事業所が毎月払い込みをします。個人負担分だけを考えると、さほど高額とは思わないという方もいるかも知れませんが、事業所が負担している分も合わせると実際の負担分はかなりの高額となっています。

厚生年金の保険料の払い込みは、会社員の場合は入社して厚生年金に加入してから退職して脱退するまでが基本ですが、上限は70歳までとされており、払い込む期間はその企業に勤務している間ずっと続くと考えて良いでしょう。ここでは、厚生年金の保険料の傾向や払い込む年齢について紹介していきます。

厚生年金保険料は上昇傾向

厚生年金保険料は国民年金保険料とは異なり、毎月の給与から天引きされ、事業所が半分負担して翌月の末日までに各金融機関などを通して日本年金機構に払い込む仕組みとなっています。国民年金が個人で支払うことになっているのに対して、厚生年金は事業所がそれぞれの従業員の保険料を一括で支払っています。その為、事業所の不正などが無い限り加入者が保険料未納の心配をする必要はありません。

厚生年金保険料は近年上昇傾向にあり、2004年から毎年0.354%ずつ引き上げられており、2017年以降は18.3%になります。上昇傾向にある理由としては少子高齢化が大きく、高齢化が進む中受給者が増加しており、支給する年金の財源を確保する必要があることに伴い保険料を引き上げざる負えない状況となっていることが挙げられます。年々、標準報酬月額に対する負担率も増えており、高齢者の増加が加速する状況下では今後も上昇する傾向にあると見られています。しかし、給与水準が上がると共に保険料の負担も大きくなっていき、ダウンすることは考えにくい状況ですが、万が一のことがあった場合には障害年金や遺族年金が支給されるというメリットに目を向けることも大切です。

厚生年金を払い込む年齢が上昇傾向


国民年金の場合は、払い込む年齢が20~60歳までであるのに対して、厚生年金の払い込みは60歳~70歳までとされており、厚生年金の被保険者となる形で働いている70歳未満の方は厚生年金の保険料を負担しなければならず、勤続年数が増加傾向であることから払い込み年齢も上昇傾向が見られます。ただし、会社員として勤務し続けていた場合でも70歳を迎えた時点で自動的に脱退ということになり、その時点でも受給資格が無いという場合には、任意での加入というシステムもあります。また、国民年金の加入期間が20歳からのカウントであるのに対して、厚生年金は加入についての下限は無いものの、実際に会社員として働き始める年齢は中学を卒業した15歳からということになり、入社した時点で厚生年金に加入することになりますので、加入期間は15歳からのカウントになります。

受給年齢に関しては、国民年金が65歳からとされているのに対して、厚生年金の場合は生まれた年齢によって支給開始年齢が異なるといった複雑なシステムとなっています。また、受給内容は、「報酬比例部分」と「定額部分」とがあり、これも生まれた年によってまちまちなのが現状です。
受給できる年齢や金額を詳しく知りたいという場合や、厚生年金について不安や疑問などがある場合は年金事務所などに相談してみると良いでしょう。

まとめ

厚生年金の月額平均受給額についての傾向を紹介しましたが、年金制度改革によって様々な点が改正されていますので、定年後や老後の生活設計を行う上でもしっかりと内容を把握しておくことが大切です。現役時代に可能な限りの積み立てを行うこともポイントで、できるだけ長く加入することは、将来の受給額を増やすことに繋がりますし、更に金額を増やしたい場合には年金を上積みする為の様々な制度がありますので、上手に利用して充実した老後の為に備えておきましょう。

あわせて読みたい