相続財産管理人とは?選任が認められるケースや相続財産管理人の権限!

相続や遺産に関する言葉や用語には、普段馴染みがないものや良く分からないものも沢山あります。今回は相続財産管理人について紹介し、選任が認められるケースや権限について紹介します。今の時点では相続や遺産にあまり関わりがない方でも、今後役立つ場合がありますので、是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

相続財産管理人とは?どのようなケースで選任される?


相続財産管理人とは、遺産を管理する業務を行う人のことを指します。遺産相続が起こった時、通常は相続人が遺産の管理をして、遺産分割協議の結果をもとに遺産を分配します。例えば被相続人が借金をしていたら、相続人らが遺産の中から支払いを済ませるなど、足りない分は自分で支払ったりします。しかし場合によっては、相続財産を管理する人が必要になるケースがあります。

故人に身寄りがない場合

配偶者も子供、兄弟姉妹もいないなど、故人に身寄りがない場合は相続財産管理人を選任する必要があります。

相続人全員が相続を破棄

それぞれの家庭の事情などによっては、相続をする身内がいても相続を放棄する場合が亜あります。身内が複数いても全員相続を放棄する場合があり、このような時には相続財産管理人を選任する必要があります。

選任が認められるケースとは?

相続財産管理人を選任することが認められるケースとはどのような条件が必要なのでしょう。まだ選任するのはどの機関となるのでしょう。

3つの条件が必要

相続財産管理人の選任には3つの条件が必要で、全てをクリアした場合のみ該当します。
■相続手続きを行う必要がある(身寄りがない場合や相続人全員が相続を破棄した場合)
■遺産が存在する
■相続人の有無が不明(戸籍調査をした結果相続人が不存在であることの証明が必要)
上記の3つの条件がポイントとなりますので覚えておきましょう。

家庭裁判所が選任する

被相続人の最終の住所地が管轄する家庭裁判所で、相続財産管理人を選任する手続きをします。その後審理が行われて、相続財産管理人を選任する審判が行われます。選任の申し立てができるのは、利害関係者や検察官で、利害関係者には債権者や特別縁故者、特定遺贈によって遺贈を受けた人物などが含まれます。

相続財産管理人を選任する際に必要な書類

沢山の書類を集める必要がある相続財産管理人を選任する際には、事前にどんな書類が必要であるかをしっかり把握して、場合によっては弁護士などへ相談をして話をスムーズに進めるひつようがあります。例えば、被相続人が生まれてから死亡するまでの全ての戸籍謄本や除籍謄本、改製原戸籍謄本を始め、被相続人の父母が生まれてから脂肪ずるまでの全ての戸籍謄本や除籍謄本、改製原戸籍謄本などがあります。

相続財産管理人を選任する場合の費用相場


無料で依頼できるわけではない相続財産管理人は、選任することでどのくらいの費用が掛かるのでしょう。相場について紹介します。

30万円~100万円が相場

相続財産管理人を選任する際には、30万円から100万円程度の費用が掛かります。その内訳は予納金が大半を占めていて、その他収入印紙などの手続きに必要な費用が掛かります。

予納金(管理業務の経費や報酬):30万円~100万円が相場

予納金とは、相続財産管理人の報酬や経費に充てる費用です。手間が掛かる作業を依頼することからきちんと報酬を支払う必要があります。場合によっては、高額な予納金を支払うことになりますので、必要な経費として計上しておく必要があります。

収入印紙:800円

申し立て費用として800円の収入印紙が必要です。これは裁判所に納める手数料で、申立書に貼って提出しますので、郵便局などで購入しておきましょう。

官報公告料:3,775円

官報とは政府の刊行誌で、相続財産管理人が選任された場合に、官報に掲載される際に掛かる費用が官報公告料です。

予納郵便切手

申し立ての際には、予納郵便切手が必要になりますが、金額は家庭裁判所によって異なります。事前に金額を確認して用意しましょう。

相続財産管理人選任の流れ

相続財産管理人選任の流れを知っておきますと、いざという時に役立ちます。是非参考にしてください。

相続財産管理人申し立ての書類を用意

相続財産管理人選任の申立書や被相続人の戸籍謄本、被相続人の両親の戸籍謄本、その他証明書など多くの書類が必要になる相続財産管理人の申し立ては、どんな書類が必要であるのかをしっかり調べて、不備がないようにしましょう。

家庭裁判所に申し立て

家庭裁判所に申し立てをする際には、用意した必要な書類を持参します。

家庭裁判所による調査と審判

相続財産管理人が本当に必要かどうかを家庭裁判所が調査して審判します。書類が提出されますと、家庭裁判所によって申立人に対して相続財産管理人が必要であるかが確認されます。必要に応じて、追加書類の提出などが求められることがあります。また記載内容が正しいか否かを関係機関へ問い合わせて調査します。審理の結果によって、申立人が相続財産管理人の選任を受ける必要があると認められますと、家庭裁判所は相続財産管理人を選任する審判を下します。万が一審判を経て相続財産管理人を選任する必要がないと判断されれば、不必要であるという審判が下されます。

相続財産管理人の選任後の流れを知ろう

相続財産管理人の選任後はどのようになっているのでしょう。

選任の公告から管理終了の報告までの流れ

相続財産管理人の選任後は、様々な工程を経て進められます。
■相続財産管理人の選任が公告される
■相続財産管理人による相続財産の調査及び管理
■相続債権者と受遺者への請求申出の公告
■相続債権者と受遺者への支払い
■家庭裁判所へ相続人捜索の工事を請求
■縁故者への相続財産分与手続き
■相続財産管理人に報酬の支払いをする
■残余財産の国庫帰属手続き
■管理終了の報告をする
このように相続財産管理人の選任後には、様々な工程を経て大切な作業が進められます。

相続財産管理人の役割とは

相続財産管理人の役割とはどのようなことがあるのでしょう。主に相続財産の調査や管理を始め、支払う必要がある費用を納めるなど細かな作業が求められます。

特別縁故者に対する財産分与について

財産管理人が相続財産の債権者や受遣者を確認するための公告を官報に掲載した後に、3か月以内に特別縁故者に対する財産分与の申し立てがされた場合、特別縁故者が被相続人と長い間同居していた場合や、療養看護に努めていたなどの事情を考慮して、財産分与するかだけでなく、分与する金額をどのくらいにするかを判断します。亡くなった方と特別縁故関係にあった方は、官報による公告がいつになるかを財産管理人に問い合わせることが可能です。

相続財産管理人の権限は?何ができる?

相続財産管理人の権限にはどのようなものがあり、相続財産管理人はどんなことがができるのでしょう。

相続人の調査

相続財産管理人の大切な仕事である相続人の調査は、この行為によって相続人が見つかった場合には、財産をその人に引き渡す手続きをします。

相続財産の調査

漏れている遺産があるか否かを調査して財産目録を作成します。この調査は相続財産管理人の権限となります。

相続財産の管理と換価

相続財産の管理と換価は、不動産を始めとした大切な財産を適切に管理するほか、預貯金を解約することができる相続財産管理人の権限です。

相続人に対し必要な支払いを行う

相続財産の換価が終了しますと債権者や受遺者、特別縁故者に対して必要な支払いをします。この行為が行えるのは相続財産管理人の権限となります。

最終的に相続先のない財産は国庫に帰属

相続先のない財産は国庫に帰属されますが、相続財産管理人の権限としてこの行為を行うことができます。

遺産相続の話し合いに大切なこと

遺産相続の話し合いを家族や親族が集まって行うケースが多いと思いますが、ドラマや映画のように言い争いになることや、トラブルに発展することも少なくないようです。しかし事前の準備や少しの工夫によって、そのような状況を回避できます。一体どうすれば良いのでしょう。

法律上変えられない条件があることを明確にする

遺産相続でトラブルになる場合の多くは、誰がどのような割合で遺産を手に入れることができるのかを話し合う際です。しかし法律によって定められた割合がありますので、より自分が多くもらいたい…と自己中心的なことをいう人がいますと話が複雑になります。資料などを用意して、故人とその人の関係性を現実として受け止めてもらい、決まった配分があることを伝えます。

不動産物件の分け方


例えば広い土地を複数人で分割して所有するなどというケースもある遺産相続ですが、土地の共有は難しく、自分の所有しているエリアを侵害された…などというトラブルになりかねません。Aの土地は〇〇、Bの土地は■■などというように、物件ごとに分けて分配するのがおすすめです。

冷静な気持ちで話し合いましょう

元々は自分のものではないものを受け継ぐ遺産相続は、もらえることが当たり前の考えや、多くもらって当然という人ばかりが集結したのでは、いつまでたっても話し合いが前に進みません。故人がのこしたものを代わりに預かるという感覚を忘れて全て自分の所有物と考えるのではなく、大切なものをどのように遺族で協力して所有するのかを話し合うことが大切です。そのような気持ちをそれぞれが持つ事が出来れば、スムーズに手続きが進むでしょう。

まとめ

いかがでしたか。相続財産管理人という言葉自体を初めて聞いた方も多いはずですが、どのような権限がある人物で、どんなケースが選任を認められるのかを知っておくことで、いざという時に大変役立ちます。是非今後に活用するために、この記事をきっかけとして相続財産管理人についてさらに詳しく調べてみてはいかがでしょうか。

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