退職金を運用するならどんな運用方法がいい?

長年の会社員生活を定年退職によって終えて、そのご褒美と言う意味もあって支給される退職金。せっかくなので細々と生活のために使うのではなく資産運用の原資として使う方法も考えたくなりますよね。

しかし、そういう時に限って訪問してくる金融や不動産の業者に勧められるままに、保険の加入、投資、住宅の新築などを進めてしまっては本当にこれでいいのかと後悔する可能性だってあります。それなりのお金を動かす以上、ご自身で理解と納得をしたうえで運用体制を作っていきたいものです。そのためにも、基本を知って退職金の運用に関することを知って上手にやりくりしていきましょう。今回は、それに関してお役に立てる情報を紹介します。

退職金の運用はセカンドライフに大きく影響する


退職金は、勤続年数や会社にどれだけ貢献してきたかなどで判断されるため、それぞれ異なる金額になりますが、「まとまったお金」です。それは、退職所得など所得税を支払っても変わりありません。だから、老後の新たな生活(セカンドライフ)に大きな影響を与えるものと認識してください。その上で、退職金の運用を考えていきましょう。

退職金を運用する際のポイントは?

退職金を手にすることで、今まで手を出せなかったところにも目が行くようになる分、上手に運用することを心掛けないと、乱雑な支出ばかりが増えてあっという間に使い果たしてしまうことも十分想定できます。だから、運用する際のそのポイント(心構え)を押さえましょう。

元本保証のある運用のみだと大きな利回りは期待できない

資産を運用する時に真っ先に考えるのが元本保証ですが、これは「利益や収益を生み出す基本財産」を指します。そのため、これの崩壊は資産運用の土台が破壊されることに繋がるので、多くの人たちは保証に関する付帯を懸念します。

ただし、資産運用は緻密な計画と分析により進めるものとはいえ、ある程度は損するリスクを覚悟で臨まないといけません。だから、「一時の痛み」と思ってその後の運用で取り返せばいいわけです。それに、資産運用会社は、「元本保証がある資産運用の利回りを低く設定する」と言ったことを行うため、結局のところ手を出さない限りは総額を増やすことはできません。よって、「投資だからある程度のリスクは覚悟している」と割り切りましょう。「危険を冒すものが勝利する」と考えることです。

とはいえ利回りの大きい運用のみだとリスクは大きい

ただし、当然ですがあまりに利回りが大きい運用を目指すのもリスキーです。特に退職金は一時金なので、2回目の支給はありません。だから、大きすぎる運用だけではなく、中堅の運用などもしっかりと確認することです。

複数の運用でリスク分散をすることがおすすめ

また、リスク分散の観点から複数の運用を行うことも意識しましょう。

具体的には、運用を一か所に集中せず、9割は元本保証、残りの1割は利回りが大きい運用に投資してこの分を増加させると言った割り振り方をすることです。万が一の不測の事態が起きた時(円の下落など)でも、少しでも持ち直せるように対応しなければ損ばかりします。

退職金運用の種類は?


さて、いよいよ退職金を使った運用を紹介しますが、主に下記の運用方法があります。

(1)投資信託

(2)銀行の定期預金

(3)銀行の運用プラン

(4)保険商品

(5)ヘッジファンド

主にこの5つに分類されます。

なお、保険商品は銀行でも販売が全面解禁されているため、保険会社だけの金融商品でなくなっています。そのため、「この金融商品は○○業界のものだ」という具合のカテゴリ分けの隔たりもなくなりつつあります。時代の変化を感じることですね。

それでは、それぞれの運用方法の特徴を紹介します。

投資信託

よく聞く投資信託ですが、これは、「投資家から集めたお金を運用の投資家が株式や債券などで運用し、その運用成果を投資額に応じて分配する金融商品」という意味で、「ファンド」とも言います。

投資信託の特徴

主に下記の特徴があります。

(1)銀行の預金と異なり元本保証はされないが分散が前提のため元本割れが少ないこと

(2)多数の投資家から資金を集めることにより大きな運用が可能となること

(3)運用の専門家が持つノウハウにより運用効果に期待が持てること

投資信託のメリット・デメリット

やはり、運用の専門家に任せることで個人の視野では及ばない運用効果を得られることがメリットです。毎日、多くの投資者と接してそれぞれの現況やニーズに合わせたコンサルティングを行うわけだから当然ですよね。実際、優秀な運用の運用家であれば、年間5%ほどの利回りも期待できると言われています。

しかし、それとて完璧に行えるとまでは断言はできません。やはり、ある程度の知識を投資する側が持つことも必要です。これがデメリットと言えばその通りになりますが、改善できる面もあるので、マイナスで捉えないようにしましょう。

銀行の定期預金


銀行には、「お金を貯めるための預金」という意味がある定期預金があります。退職金の運用方法として、知っておいても損はありませんので紹介します。

銀行の定期預金の特徴

主に下記の特徴があります。

(1)銀行にもよるが普通預金と異なり一定期間の引き出しができない

(2)引き出しの制限があるため普通預金よりも高い金利が提供されていること

(3)元本保証がされている

銀行の定期預金のメリット・デメリット

金融機関の破たんに適用されるペイオフ(預金保護制度)により、1,000万まで元本が保証される上、そもそも定期預金自体が元本割れを起こすことがないためマイナスにならないことがメリットと言えます。

ただし、その分、大きな利回りが期待できないことがデメリットにあります。

銀行の中には利回りが2%(これは通常の約10倍と言われています)の銀行もあり、うまくいけば1,000万預けたら20万の利息が発生するということもありますが、それでもモノ足りないと考える人も多いです。あと銀行によっては、一定の金額以上を預金する必要となる場合もあります。以上のことから、あくまで堅実に運用をしたい人向けと言えます。

銀行の運用プラン

銀行側が用意している退職金を使った運用プランもあります。

銀行の運用プランの特徴

主に下記の特徴があります。

(1)投資信託+銀行の定期預金の2種類の性質を合わせ持ったプランであること

(2)(1)の特徴により、それぞれのメリットを活かした運用が可能であること

銀行の運用プランのメリット・デメリット

投資信託のように運用の専門家が運用の担当をすることで、専門的な運用が期待できる上、定期預金の持つ元本保証によって損失リスクが小さく、それでいて年5~8%の利回りも狙えるため、全体的に安定した仕組みとなっていることがメリットです。

ただし、最低でも百万単位の金額が求められることがデメリットではあります。もっとも、退職金は一千万単位で支給されるお金なのでさほど大きな問題ではないでしょう。

保険商品

退職金を保険商品に充てるという方法も一つの手です。保険は単なる万が一のための保障だけの一面を持たず、さまざまな場面で活用できる金融商品です。

保険商品の特徴

主に下記の特徴があります。

(1)資産運用できる保険は貯蓄型保険(学資、終身、個人年金等)であること

(2)解約返戻金により利率によっては解約しても元本以上の金額が戻ってくること

(3)保険加入後の加入年数が長いほど払戻金が多くなること

(4)定期貯金よりも利回りがいいため満期を迎えた時の金額が大きいこと

保険商品のメリット・デメリット

定期貯金よりも利回りがいいため(元本保証はないものの、加入年数によっては110%の払い戻しも珍しくありません)、よく保険の提案時に「銀行に預けるくらいなら保険に預けましょう」という文言が出てくることが著者の経験上ですが多かったです。その理由の一つに、これが分かった上でのトークである可能性は挙げられますね。もちろん、それは事実だし、税金対策(生命保険料控除や地震保険料控除)になることもメリットです。

ただし、保険料自体が掛け捨て型と比べたら割高であるので、何かあった時に解約をすることも珍しくないこと、そもそも加入対象年齢と健康状態などによって保険に加入できない可能性があること、一度加入したら長期加入をしないと損失が出てしまうことなどがデメリットに挙げられます。

ヘッジファンド

ヘッジファンドとは、「銀行とも大手の金融機関とも異なる独立系の資産運用会社(機関投資家とも言います)」です。

ヘッジファンドの特徴

主に下記の特徴があります。

(1)分散型の投資のため、元本がなくなるリスクを極限まで回避できること

(2)高い利回りを狙えること

(3)定期貯金よりも利回りがいいため満期を迎えた時の金額が大きいこと

(4)もっとも利回りが大きい運用方法と言われていること

ヘッジファンドのメリット・デメリット

優秀なヘッジファンドの場合は年間20%の利回りが期待できること、分散投資によるリスク回避と万が一の損失が起きても最小限に食い止めることができることがメリットです。

ただし、ヘッジファンドに支払う費用が大きいことが多いことがデメリットです。また、独立系であるがゆえに癖の強さがあるので合わない可能性もあります。そのため、投資信託以上に慎重にヘッジファンド先を選択する必要があります。

それでも、これまで紹介してきた運用方法の中では一番高い利回りが期待できるため、これをベースに運用を作っていくことがベストと言えます。

まとめ

退職金を利用した運用方法にも、たくさんの種類と仕組みがあることがお分かりいただけたかと思います。いずれの方法もそれぞれのメリットとデメリットがある以上、運用前よりも総額を増やすように行動を起こさなければなりませんので、日々の勉強は必要になってきます。

退職金の運用を通して、老後を迎えてのんびりではなくこれからが本当の世の中の勉強と生きざまの時と実感することもこの先あるかもしれません。その時にこの記事をぜひ参考にしてください。

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