退職金なしの企業でも大丈夫?事前にしっかりと対策をしておこう!

当たり前のようにもらえる感覚でいる方が多い退職金ですが、実際には想像した金額よりもはるかに少ない金額であることや、場合によっては制度そのものを設けていない企業もあります。今回は退職金についての事前対策の仕方など、役に立つ内容の紹介を行っています。自分はどのぐらいの退職金を手にすることができるのか気になる方は、是非参考にしてください。

企業が退職金を支払うというルールは法律にない


退職金制度を設けていない企業と聞くと、法律的に違反をしている会社であるようなイメージが浮かびますが、実際はどうなのでしょうか。

法律に違反?退職金制度がない会社について

退職金制度を設ける義務や支払わなければいけないという決まりはなく、もちろん法律で定められているわけでもありません。もらえることが当たり前と思っている退職金ですが、大金を手にして優雅な老後生活を送る方はほんのわずかで、多くはもらってもあまり大きな金額にはなっていないケースが多いようです。

退職金制度がない場合の企業側の工夫とは?

退職金制度を設けていない分、給与や賞与の金額を増やしている場合もあります。つまり毎月の給与やボーナスなどから自分で退職金積立のような形で貯蓄をできるように企業側が工夫をしている場合もあります。退職金がないことを不満に思わず、自ら早めに対策をすることも大切です。

退職金制度がない企業は多い?

就職する際には、どのような職種なのか、仕事内容や給与、休暇のことばかりが気になってしまうものです。確かに福利厚生についてはきちんと把握しておくことが大切ですし、受けられる制度の仕組みを知らないばかりに損をしてしまうこともあります。そして、会社に勤めていれば誰もが受給対象だと思われているのが退職金制度です。

退職金は長年の功績を称えるものとして企業から退職者へ支払われます。勤続年数が20年と40年では退職金の額にも大きな違いがでるものです。しかし、高額の退職金を望めるのは一流企業や公務員など限られた方たちで、ほとんどの会社員は退職金が支給されるとしても老後の資金に充てるほどの額でもありませんし、中小企業の4社に1社は退職金制度すら存在しないのです。

4分の1の会社が退職金がない

どの企業に勤めても退職金が受け取れると勘違いされている方もいますが、それは大きな間違いです。日本では、ほぼ90%以上が中小企業ですし、退職金制度が整っている場合でも勤続年数が10年以上でないと支給されないとか、大企業の10%程度しか支給されないこともよくある話です。

4社に1社しか退職金制度がないというのは日本全体に換算すると約25%の会社では支払われないことになりますので、ほとんどの方が退職金制度の無い企業への就職だったと考えるべきなのかもしれません。

※「平成25年就労条件総合調査」によると24.5%が退職金制度がない

過去から比べると退職金がない企業は上昇傾向

企業全体の業績が低迷下していることなどが原因となり、退職金制度を無くしている会社が年々増加しています。退職者へ還元するために資産運用していた余剰金ですら、企業の継続のために使わざる負えなくなってきていることが原因です。

老後資金のために退職金制度を求めていた人にとっては一大事です。また支給されるとしても年功序列だった勤続年数ではなくて、如何に会社のために功績ある仕事をしてくれているかにポイントが置かれ始めていますので、在職中には価値ある仕事をこなすことが求められています。

企業規模が小さいほど退職金がない傾向

そもそも退職金は、その人が会社のためにどれだけの仕事をしてくれていたか労働の対価として評価するものです。必ずしも社員全員に退職金を支払う義務がないことは知っておくべきことです。大企業であれば、マニュアル化された就業規則に退職金支給額の計算方法や勤続年数が明記されていますが、100人未満の中小企業には就業規則すら存在しないことも多く、30人未満の小規模な会社では、入社段階で退職金が無いことをほのめかされることもあります。

退職金目的で入社する訳ではありませんが、小さな組織であれば最初から退職金が無いものと思っていた方がいいです。

参考:https://fromportal.com/kakei/household/life-events/no-severance-pay.html

退職金がない会社に入っても大丈夫?

退職金制度を設ける会社が良い企業なのでしょうか。また就業先を決める際には、退職金制度を設けていない会社を除外して面接先を決めるのが良いのでしょうか。

老後の計画は事前にしっかりしておくべき

事前に退職金制度がないことが分かっていれば、老後の計画を早い段階から行えます。急に始めるとその分毎月の負担が大きくなりますが、若い時から始めることで少ない金額で済みます。男女別の老後の必要資金は、年額で平均264万円と言われています。男女別で計算しますと、男性が(平均寿命81歳-65歳)×年額264万円 = 4,224万円と計算できます。女性は(平均寿命87歳-65歳)×年額264万円 = 5,808万円と計算できます。平均寿命が長い女性の方が大きな金額になるのは当然ですが、改めて計算することでとても大きな資金が必要であることが分かります。

退職金がない場合の対策をしっかりする

自分の工夫次第で退職金がない場合の対策が可能で、現役で働いている時からのお金への関わり方や考え方も重要になります。

老後資金の貯金


今現在の暮らしも大切ですが、ほんのわずかな金額でも良いので、老後専用の貯蓄口座を設けるのがおすすめです。自分で貯金するのが苦手な方は、給与天引きの様な自動積立などを利用すると良いでしょう。

資産運用

資産運用と聞くと難しいイメージや大きな損をする印象がありますが、初心者でも始めやすい商品も増えています。始め方が分からない場合は、セミナーなどへ参加して講習を受けますと知識を増やせるのでおすすめです。

退職金がもらえなくても自分で資金を捻出しよう

もらった分はみんな使ってしまう…という若い方も多いでしょう。しかしお金の備えがあることで気持ちにも余裕が生まれます。簡単に始められる方法で良いので、自分に合った老後資金対策を早速始める検討をおすすめします。

退職金共済に加入している企業も多い


企業向けに退職金共済と言うものがあり、従業員の退職金に早くから備えられるようになっています。どのような内容なのでしょう。

退職金共済とは?

事業主と中退共と呼ばれる中小企業退職金共済事業本部が契約を結ぶことで退職者に直接退職金が支払われる制度で、国が助成するという大きなメリットと管理が簡単であるなどの理由から広く普及しています。掛金は非課税で毎月の掛け金も選べる便利さがあり、従業員向けの福利厚生を提供できるサービスも充実しています。

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独自の力で退職金制度を設定することが難しい中小企業が導入

大きな企業の加入ではなく、中小企業向けに運営させている退職金共済制度は、独自の力で制度を設けられない企業を救う内容です。最近は退職一時金制度を設けていた企業も、退職金共済制度に移行する傾向にあります。

退職金共済制度を導入する企業が増えている理由

企業の経営状態が安定している場合には退職金も自社で制度を設けて渡すことが可能でしょう。しかしそのような安定した経営状態の企業はわずかで、中小企業の多くは分野に関わらず、少ない人数の従業員で多くの仕事をしなければいけないなどというケースが多くあるようです。退職金共済制度は、このような企業でも安心して働ける制度として重要な役割があります。

確定拠出年金に注目が集まっている

仕事をしていない人や公務員でも加入できる確定拠出年金は、最近注目の老後への備えです。一体どんな内容なのでしょう。

確定拠出年金のことを知ろう!

企業や加入者が毎月一定額の掛金を拠出する確定拠出年金は、運用は自身で行うのが特徴です。運用の仕方によって、手にする老後の資金が大きく変わりますので、しっかり知識を増やして賢く利用することが求められます。将来的には老齢給付金と障害給付金、死亡一時金が支給されます。

個人型と企業型があります

個人型は自分で掛金の金額を決めて自分でお金を拠出します。掛金が全額所得控除の対象となりますので、確定申告や年末調整により税金の還付が受けられるのが特徴です。一方の企業型は企業が決まったルールに基づいてお金を拠出します。企業が掛金を負担するので、企業側が会社の費用として処理します。しかし従業員が一部掛金を負担するマッチング拠出という方法もあります。それぞれ違いがある個人型と企業型の大事な共通点は、拠出した掛金の運用はどちらも自分が行うことです。

退職金と確定拠出年金の違いは?

退職金は会社ごとに設定されている制度ですが、確定拠出年金は転職先にそのまま今までの積み立て分を持ち運べるポータビリティという制度を設けています。現代では転職する方や独立する方が珍しくない時代ですので、昔ながらの定年退職をするまで同じ会社で…という精神の元に設けられた退職金制度とは異なり、より柔軟な発想で老後への備えができます。

確定拠出年金に加入するメリットは?

安定した資産の形成を長期的に行えるのが確定拠出年金に加入するメリットで、今まで経済に関するニュースなどに関心がなかった方でも、確定拠出年金を通して幅広い知識を習得することで日常生活が大きく変わります。また掛金に関する税金が非課税であることも大きく、加入するメリットとして多くの方から注目される理由となっています。

自分の所属する企業に退職金制度があるか必ず調べておこう

現在勤めている会社に退職金制度がありますか?すぐに答えられない方は、今すぐ調べた方が良いかもしれません。一体どうしたら良いのでしょう。

まずは退職金制度があるかを調べる

調べ方は様々ですが、一番良い方法は会社の人事課などへ行って退職金制度の有無を確認することです。しかし直接聞くのは気が引けるという場合もあるでしょう。このような場合は会社の就業規則などが記載された書類を今一度確認するのがおすすめです。社内の細かな決まりなどが細かく記載されています。正直入社時には考えることもなかった退職金制度についてですが、できれば入社前から有無を調べて記載がない場合は面接時に確認するのも大切な行動です。

退職金の金額を調べる(算出方法は企業により異なる)


退職金制度があった場合には、実際に自分がどの程度の金額をもらえるのか調べます。計算方法が会社によって異なりますが、勤続年数で評価する会社もある一方で、企業への貢献度を加味してくれる場合があるなど様々です。

調べた結果退職金制度がない会社だった場合

当たり前にもらえる気持ちでいた退職金が、将来的にもらえないということが分かった場合には、少しショックかもしれません。しかし退職金ばかりを充てにしてしまうよりも、現役で働いている今から自分が好きな方法で老後の備えをしておくことも大切です。気持ちを切り替えて、自分なりの老後対策を進めましょう。

まとめ

いかがでしたか。若い時から老後の心配なんて…と気が早いように思われますが、早くから準備をすることで、少ない金額の貯蓄からのスタートでも、積み重ねることで大きな備えになります。退職金の制度について今まで深く考える機会がなかった方は、是非この機会に色々を調べてみてはいかがでしょうか。きっと将来に役立つはずです。

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