形見分けとは?形見分けの対象となる品や時期、気をつけるべきこと!

慌ただしく葬儀が終わった後は、大切な家族を失った悲しみが一気に訪れ寂しくなるものですが、ある程度の時期が過ぎると故人が残してくれた思い出の品の形見分けを行う時期でもあります。故人の思い出がたくさん詰まった大切な品を親族や親交のあった方々に贈ることが形見分けとされていますが、これにも意外と知らないマナーがあるのをご存知でしょうか?そこで今回は、形見分けについて紹介してみます。

形見分けとは?

形見分けとは、一体どんなことなのでしょうか?形見分けとは、故人が生前愛用していたものや思い出の品などの一部を親族や親交の深かった友人などに分けて贈ることを指し、品物を通して故人を偲びます。その品を大切にすることは故人の供養にもなりますし、愛用品を近親者や親交のあった方々と共有することで思い出を共有することにもなります。

一昔前までは、目上の方に対しては失礼にあたるとされていましたが、近年では年齢や社会的地位に関わらず受け取るという風潮が広がりつつあります。とはいえ、目上の友人や知人などに行う場合は、本人の希望があった場合のみに留めておくほうが良いでしょう。また、形見分けは、故人との関係や年齢などを考慮してから贈るのがマナーとされていますので、喜んでいただけるものを選ぶことも大切です。

形見分けを行う時期はいつ?

葬儀後ある程度の時間が経過してから行うとされている形見分けですが、行う時期はいつ頃が良いのでしょうか?形見分けを行う時期については特に決まりが無いのが現状ですが、一般的に忌明けの際にするものとされており、喪家の宗教によって違いが見られます。仏式やキリスト教式、更には神式など様々なものが挙げられますが、そのしきたりに合わせて行うことが基本です。

仏式の場合

喪家の宗教が仏式の場合には、四十九日の法要後に行われるのが一般的で、法要は三十五日で行われることもありますので、その場合はその時に行います。また、同じ仏式でも宗派によって違いがある場合もありますので、その場合はその宗派のやり方に則って行うことが基本とされています。仏式での三十五日や四十九日は忌明けの日とされており、故人が仏のもとへ向かう日とされていることから、最後の見送りの儀式と捉えることもできます。

キリスト教の場合

キリスト教の場合は、形見分けというしきたりや習慣自体はありませんが、日本の場合には行われることも多くなっており、その場合は三十日祭や五十日祭の後に行われる場合があります。また、1ヶ月命日である追悼ミサや招天記念日で行われる場合もあります。

キリスト教の場合も、様々な教派がありますので違いがあるのが現状です。その場合もその教派に合わせた形見分けを行うのが基本です。

神式の場合

神式の場合は、五十日祭に行われることが一般的となっています。神式の場合は、仏式の初七日にあたる十日祭、仏式の三十五日にあたる三十日祭、仏式の四十九日にあたる五十日祭などがあり、仏式の忌明けとされている四十九日すなわち五十日祭で行われることが多くなっています。

形見分けの対象となる品は?


形見分けは、古くはブッタが弟子に自分の遺品を渡したことから始まったとされていますが、本来の意味は遺品には故人の魂が宿るという考えから、衣服のみを近親者に贈るという習慣であったとされています。しかし、現在では衣服に拘らず故人が愛用していた品や趣味で使用していた品など故人が大切にしていて記念になる品なら何でも贈るケースが見られるようになっています。

形見分けは、基本的に親族やごく親しい友人・知人などになりますので、親族で相談し贈る人を決めたら自宅に招いて渡すのが基本ですが、場合によっては先方に訪問して渡す場合もあります。

基本的には故人の遺品

形見分けをする品は基本的に故人の遺品になります。洋服や着物の他、時計やバックなど故人が生前に愛用していた品は勿論のことアクセサリー類なども良いでしょう。更には、趣味に利用していたものなど決まりはありませんので、自由に先方が喜ぶものを選びましょう。

遺品は故人を思い出していただく為に贈るものですので、形見分けをスムーズにするにはまずは、遺品を整理してピックアップしておくことです。そうすることによって、贈る方の年齢や好みを考えながら最適な品を選びやすくなりますので負担が軽減されます。その際に注意する点は、洋服などは事前にクリーニングに出して綺麗に整えておくことを忘れないようにしましょう。形見分けを喜んでいただく為には、ちょっとした気遣いも必要です。

現金で形見分けをすることもある?


形見分けは、故人の愛用品や思い出の品を送るのが一般的ですが、形見分けをする方の中には、極まれに現金を贈りたいという方がいるのも事実です。この場合は、無地の封筒に現金を入れ、形見分けをする品が無いので現金を渡す旨をしっかりと伝えるようにすると良いでしょう。また、その際には、受け取る側の心理的な負担にならない程度の金額に留めておくことが大切です。

形見分けは、本来故人の愛用品を親族や親しい方々に分ける儀式ですので、そのことを十分に理解した上で現金を渡す場合は、細心の注意が必要です。

形見分け行う際の注意点

では、形見分けを行う際に注意しなければならない点は何でしょうか?良かれと思って行う形見分けですが、ポイントを押さえておかないとトラブルになることもありますので、しっかりと押さえておきましょう。

形見分けを行う際は、受け取る方の身になって贈ることです。形見分けは、故人の愛用品を贈ることによって故人を偲んでほしいという目的から行うものですので、贈られた方が迷惑に思っては元も子もありません。そんなことが無いように贈る方の好みを十分に把握して、喜んでくれるものを贈ることが大切です。また、形見分けの品は、目上の者から目下の者へ贈るのが基本とされていますので、目上の方に贈る場合は、希望があった時だけにしておきましょう。

贈与税がかかる品かを確認しておく

形見分けを行う際に忘れがちなことに贈与税の問題があります。贈与税は、1年間にもらった財産の合計が110万円を超えた場合に発生するもので、形見分けであっても対象になります。ですから形見分けをする場合は、財産分与として扱われるものやあまり高価なものは場合によっては相手に迷惑をかけることにもなりますので避けた方が良いでしょう。贈る場合は十分に注意して贈ることが必要です。

包装しないことがマナー

誰かに品物を贈る時は包装するのが常識ですが、形見分けの場合はプレゼントではないということから、包装をしないのがマナーです。贈る場合は、全く包装はしないか包装する場合でも、半紙などの白い紙で包む程度にしておくことがポイントです。しかし、遠方の方に贈る場合は傷んだり破損することなどが考えられ、そのまま贈るわけにはいきませんので、ごく簡易な包装をした方が良いでしょう。

昔から、形見分けには着物を贈るケースが少なくありません。故人の着物をそのまま贈られてもサイズが合わないだけでなく、デザインが好みに合わないなど贈られた方も困ることも考えられますので、生地を利用して名刺入れや数珠入れなどの小物にリフォームして贈るのも一つの方法です。また、贈る品は十分に手入れやクリーニングを行うなどしてから贈ることもマナーです。傷みや汚れが激しいものは形見分けには適しませんので贈らないこともポイントです。

遺産分割は完了させておく

相続人がいた場合には、故人の財産分与が行われるのが一般的です。故人の遺品は相続の対象になる為、相続人全員の共有財産となります。遺産分割前に形見分けを行ってしまうと、後に相続人同士のトラブルとなりますので、形見分けを行う場合は、必ず遺産分割が完了した後で行うようにしましょう。

残された遺品がどのようなものか分からない場合は、専門家に鑑定してもらったり見積りを出してもらうなどしておくこともトラブル回避の一つの方法ですし、形見分けを行う場合は親族とよく相談して了解を得てから行うことが大切です。

故人の品物を勝手に売らない。また勝手に処分しない

親しい方が亡くなった場合には、形見分けの品を手にすることもあります。遺族の意向で贈られてくる場合や自ら申し出をしていただく場合もありますが、遺品を贈られた後のマナーとして、故人の遺品は勝手に売ったり、処分したりしないことが大切です。その理由は、も処分した後では、もうそれを手にすることはできなくなるからです。せっかく贈られた品ですので、大切に扱うことは故人を供養することにもなりますので、安易に処分などを行わないことです。

形見分けをする遺族側に於いても、そんなトラブルを避ける為にも形見分けの品を分類して、相続人同士で相談しながらきちんと決めることが重要です。

故人との関係がわからない場合は形見分けを行わない

故人とあまり親しくしていないのに、形見分けをされた場合には贈られた側にとっては迷惑になることも考えられます。また、故人との関係を遺族が完璧に把握することは難しい場合が少なくありませんので、友人として名乗りを上げる方がいた場合は信じてしまいがちです。中には換金性の高いものを請求されるケースもありますので、故人との関係がはっきり分からない場合は、形見分けを行わない方が良いでしょう。そういったトラブルを避ける為には、形見分けは親族間に止めておくことも一つの方法です。故人と親しくしていたことが分かっている方の場合でも、遺族の思いだけで無理に贈ることはトラブルの原因にもなりますので絶対にしてはいけません。

まとめ

形見分けは、故人と親交のあった方々にとっては故人を偲ぶ儀式として大切なものです。良い思い出として残せますし、愛用品が手元に残ることで忘れることが無くなります。しかし、形見分けには様々なマナーがありますので、形見分けのトラブルを避ける為にはしっかりと把握して行うことが大切です。

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