自分は退職金をいくらもえる?退職金の相場やシミュレーション方法を紹介!

長年勤めた自分へのご褒美と捉える方も多い退職金は、老後の生活を支える資金と考えて使い道を考えるのも楽しい時間でしょう。自分が一体どの位の金額の退職金をもらえるのか、考えたことはありますか?是非この機会に退職金と向き合ってみてはいかがでしょうか。

目次

退職金の種類は2種類ある

退職金は二つに分類されていることを知っていますか。勤めていた企業の規模や勤続年数によって入手できる金額が変わる退職金ですが、退職一時金と退職年金がありますので、それぞれについて紹介します。

1.退職一時金

退職することで勤務先の企業から、勤続年数などに応じて報酬として渡されるのが退職一時金です。いわゆる退職金と呼ばれて広く知られているのがこの退職一時金で、厚生年金基金や確定給付企業年金と同じく確定給付型退職給付制度の一つとなっています。

2.退職年金

企業年金や適格退職年金とも呼ばれる退職年金は、退職共済年金と同じく、企業が長年勤めて退職した従業員に給付する年金を指します。企業に勤めた方だけでなく、国家公務員や地方公務員など、国や地域の為に長年勤めた人に対しても設けられている制度です。

老後が安心できる退職金の使い道

退職金を充てにして住宅ローンを完済させようとしている方が多く、少ない自己資金や頭金で購入できる住宅が増え、低金利で長い期間支払うタイプの返済スタイルが主流になっています。できれば繰り上げ返済などを続けて、定年前に完済させておくのが理想の住宅ローンですが、現実は子供の教育資金などに費用がかかってしまい、結果として毎月の住宅ローンを支払うのが精いっぱいというケースも珍しくありません。今一度老後のことや退職金について考える時間をつくるのも良いでしょう。

退職金制度導入企業はどれくらいある?

では実際に退職金制度を導入している企業はどのぐらいあるのでしょう。好景気の頃には退職金を使って海外旅行など、バカンスを楽しむシニア世代が多くいましたが、現在の傾向はどのようになっているのか紹介します。

退職一時金制度を導入する企業は減少気味?

最近では有名企業でも多くの負債を抱えて経営難を強いられている可能性が高く、先行き不透明な状態の中で働く方も少なくありません。退職一時金制度を導入する企業は、全体の75%程度とされていて、わずかな金額でももらえる可能性がある企業がある一方で、制度の祖の藻を導入していない企業も珍しくありません。

退職後も安心な退職年金制度

退職一時金制度を導入していた企業が退職年金制度へ移行する移行する動きが近年の傾向で、報酬として多額の退職一時金を用意するのではなく、退職年金制度によって長年勤めた従業員の退職後の生活をサポートしています。

退職年金制度を導入する企業の割合

企業の規模によって制度の有無が明確になっている退職年金制度ですが、少ない従業員数で経営を進めている場合よりも、大企業の方が圧倒的に退職年金制度の導入率が高いことが下記の数値で良く分かります。

30人から99人の従業員の企業では72%、100人から299人の従業員の企業では82.2%、更に300人から999人の従業員の企業では89.4%、最後に1,000人以上の従業員の企業では93.3%が、退職金年金制度を導入しているというデータがあります。

退職金制度の有無を求人票に記載する義務はあるの?

入社時には年齢が若いこともあり、どちらかというと退職金制度よりも月収や休暇のことが気になって求人票を見る方がほとんどでしょう。しかし求人票を良く見てみますと、退職金制度の項目が設けられていることがほとんどで、有無に丸印やチェックがされているはずです。記載する義務はないようですが、最近の若者はシビアで若い時から老後の心配をしてしっかり蓄えをする方も少なくありません。そのような方が満足して入社して働けるように、企業側も様々な対策を行っています。退職金制度を設けときながら支給しないのは問題ですが、自己都合の場合などは支給されないことも多くトラブルに繋がるケースもあるようです。

退職金共済に加入している企業も

それでは退職金共済という言葉を知っていますか。この退職金共済に加給している企業も増えていて、大企業よりも中小企業など個人経営者を支える制度のようです。詳しく紹介しますので、是非参考にしてください。

退職金共済とは?

事業主が加入する退職金共済とは、退職者への退職金を事前に積立する保険のような存在で、中退共と呼ばれる独立行政法人勤労者退職金共済機構・中小企業退職金共済事業本部と企業側が契約を結び、退職金が支払われるように事前に準備できる制度です。

独自の力で退職金制度を設定することが難しい中小企業が導入

退職金制度を設けられる企業には限りがあり、大企業など従業員が多く経営母体がしっかり整っている場合に限ります。中小企業など小規模で事業を進める会社でも、しっかり退職金を用意できる用にしているのが退職金共済で、毎月掛け金を納めることで、長年勤めた従業員に感謝の気持ちを報酬で表すことができます。

退職金共済にも加入しない…退職金が一切あてにならない企業

退職金を充てにして楽しい老後を…などということを言っていられない企業もあるようです。個人経営の場合などは、退職金という制度自体を設けていない場合も多く、長く働いた場合でも特に報酬で感謝を伝えられる可能性が低い会社もあります。このようなことが事前に分かっていて勤めている場合は、自分で退職金共済の代わりに積み立てをするなど、自らが老後の資金準備を他の方よりも手厚くすることで解決します。年齢を重ねても元気な方が多い現代では、長く働くことも十分可能ですが、念の為の蓄えは増やしておいて損は無いでしょう。

退職金の相場は?

では退職金の相場はいくら位なのでしょう。退職金にも様々な違いがあり、学歴や勤続年数、退職時の理由が自己である場合と会社の都合である場合で金額も変わります。いくつかのケースを紹介しますので、是非参考にしてください。

卒業後すぐに入社をして、普通の能力と成績で勤務した場合の定年退職金

支給される金額は、高校卒が 10,829 千円、高専・短大卒が 10,305 千円、大学卒が 11,389 千円です。また、モデル退職金支給額をモデル所定時間内賃金で除した支給月数をみると、定年時の支給月数は、高校卒が 27.3 月、高専・短大卒が 25.0 月、大学卒が 25.4 月であるとされています。

退職一時金のみを導入する場合

退職一時金のみを導入する企業の場合、高校卒では10,416千円、高専・短大卒では9,658千円、大学卒では10,164千円となっています。

退職一時金に合わせて退職年金制度を導入する場合

退職一時金に合わせて耐職年金制度を導入していますと、更に手厚くサポートされているはずです。詳しく調べてみましょう。高校卒では12,180千円、高専・短大卒では12,353千円、大学卒では13,966千円が支給されているようです。

退職金を活用した資産運用

場合によっては大きな金額が手に入る退職金は、ただ漠然と積み立てておくのがもったいなく感じるかもしれません。趣味がある方はその部分に投じるのも一つの方法ですが、最近では事業を始める方や不動産経営などを始めて、セカンドライフを楽しむシニアが増加しています。もちろん車や住宅ローンの返済に回すケースも多いですが、賢い使い方ができるように、色々な案を考えてみると楽しいかもしれません。

東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情調査」(2016年)

自分の退職金制度を調べる方法

自分の退職金制度を調べてみたいとは思いませんか。そのようなことが本当にできるの?と不安に感じるかもしれませんが、手順を一ずつクリアしますと可能になります。

まずは退職金制度があるかを調べる

自分が勤めている会社のことを実は全然理解していないという方も多いのではないでしょうか。特に入社前に求人票を見る場合にも、若い時だった場合には退職金制度の有無まで確認していない可能性が十分あります。ではどのように調べるのが良いのでしょう。一番早い方法は総務部や人事部など退職金に関係する社内の部署に直接問い合わせするのが良いですが、正直勇気がいる行動かもしれません。その場合は社内規則などが記載された資料を探して調べてみることです。今まで知らなかった自社の規則に関することが色々と分かる良い機会かもしれません。

退職金の算出方法は企業により異なる。

それでは自分が勤める会社の退職金制度について分かったところで、続いては退職金の算出方法になります。いくつかの例を紹介しますので、自分自身がどの項目に当てはまるのか、探しながら計算してみてください。

給与と勤続年数から算出


一つ目は給与と勤続年数から計算する方法です。毎月の基本給に勤続年数と給付率を掛けて算出された数字が退職金となります。ちなみに給付率の平均は、自己都合退職で58%、会社都合退職で67%となっています。

仮に基本給が572,500円で勤続年数が35年だった方が退職した場合、自己都合の給付率を59%、会社都合の給付率を67%で計算してみます。この方の退職金は、自己都合退職の場合の平均が11,822,125円、会社都合退職の場合の平均が13,024,375円となります。

勤続年数に応じて一定額が支払われる

退職金制度を設ける企業の中には勤務年数に応じて一定額を支払う場合もあり、面倒な計算や在職中の成績などに関わらず、長く働いていた方ほど多く報酬を得られる制度です。しかし長く同じ企業に勤務しているということは、その企業での居場所があり役割があるからこそで、十分貢献していることが証明されます。受け取る従業員側も自分の退職金が明確になることでモチベーションアップにも繋がり、支給する企業側にとっても面倒な事務作業が少なく済みます。

公務員の場合

国や地域の為に勤める公務員は、世間一般的にも退職金の金額が大きいことは知られています。就職先として今なお人気が高い安定のイメージがある公務員ですが、どのような計算の仕方になるのでしょう。公務員の退職金は、退職日の棒給月額に退職理由別・勤続年数別支給率を掛けて計算をして、調整学を加える計算方式になります。公務員全体の8割が地方公務員とされていますが、その中でも都道府県職員よりも市区町村の職員の退職金の方が高いとも言われています。

退職後に増える!?熟年離婚

老後を夫婦で楽しく…などと考えていた男性側が、女性からあっさり離婚を言い渡されるケースも珍しく内容です。退職をしたことで長く夫婦で過ごすことも要因となっていて、適度な距離間で過ごす工夫が大切のようです。その逆に退職金を独り占めして自分の好きなことをしたいために、男性側から離婚を切り出すケースもあるようです。どちらにしても、一家の主だった男性が退職をするということは、人生の大きなターニングポイントであることは間違いないようです。できれば争いや揉め事がないように、平穏な老後を過ごせる準備を現役の時から進める余裕があると良いでしょう。

退職金にかかる税金は?

せっかく手にした退職金ですが、心配になってくるのは税金のことです。退職金には税金が掛かるのか気になりますが、所得税と住民税がありますので、しっかり納める必要があります。ここでは所得税と住民税の計算方法をそれぞれ紹介します。

所得税の計算方法

所得税の計算方法は3段階に分かれていて、控除額を計算してから、控除額の計算で算出された数値を利用して退職所得金額を計算して算出された数値が当てはまる箇所を、表から探して該当する金額を見つけます。難しく感じますが始めてしまいますと、それほど難しくありません。早速調べてみましょう。

①控除額を計算する
まず勤続年数が20年以下の場合に控除額を計算しますと、40万円に勤続年数を掛けて計算します。計算をして80万円に満たない場合は80万円が算出結果です。一方で勤続年数が20年超の場合の控除額の計算は、800万円に70万円を足して、勤続年数から20を引いた数字を掛け算します。例として勤続年数が22年の場合の控除額がいくらになるのか調べてみます。

例:勤続年数が22年の場合の控除額 = 800万円+70万円×(22-20) = 940万円
この結果、控除額が940万円であることが分かります。公式に数値を当てはめて計算するだけですので、それほど難しくありません。

②退職所得金額を計算する(①を利用)
続いて退職所得金額を計算します。①で算出した控除額を用いて計算しますので、初めの計算が間違っていますと、正確な数値が計算できませんので気を付けましょう。こちらも公式がありますので下記を参考にしてください。

(退職金(源泉徴収される前の金額) – 退職所得控除額) × 1/2 = 退職所得金額
となります。例として上記の人が退職金を1000万円もらった場合の退職所得金額を計算してみますので下記を参考にしてください。

(1000万円 - 940万円)×1/2 = 30万円
つまり退職所得金額は30万円となります。


③下記表より(A×B-C)*102.1%=求める税額


最後に下記の表から算出された退職所得金額の該当先を見つけて、所得税の金額を調べます。上記の計算を例にしますと、退職所得金額が30万円ですので、A欄の1,000円から1,949,000円に該当することが分かります。B欄の税率が5%ですので30万円に5%を掛けて15,000円と計算されます。C欄は0円ですのでマイナスする数値はありませんので、所得税は15315円であると計算できます。計算式は下記になります。

(30万円×5%-0円)*102.1%=15,315円

住民税の計算方法

では一方の住民税はどのような計算になるのでしょう。住民税の計算は簡単で、所得税の算出途中の数値を用いて計算されます。所得税算出時の②の退職所得金額の10%が住民税となりますので、先程の計算例では所得税が30万円だったので、住民税は3万円となります。シンプルでとても分かりやすい計算方法ですが、所得税の計算が間違っていますと住民税の金額も異なりますので注意しましょう。

退職金を手にしたことがきっかけで…

今まで家計に関心がなかった方が、退職金を手にしたことがきっかけになり、細かな出費にまで口をはさむようになり、夫婦間でトラブルになるケースもあるようです。現役で働いていた時には家計に関心を持つ余裕がなかった方が、退職をきっかけに色々と気になり始めるケースは、時間を持て余してしまうことにあるようで、特に趣味がなく仕事しかしてこなかった真面目な方に多いようです。家庭のことに興味を持たれるのは嬉しい話ですが、過剰な関心は疲労の元となりますので、思い切って家計の管理を任せてしまうのも良いかもしれません。仕事上、経理などに携わっていた方などにおすすめで、頼りにされてうれしいのはシニア世代の男性も同じでしょう。

退職所得を確定申告したほうがいい場合もある

退職した時に受け取る退職所得は、場合によっては確定申告をした方が良いとされています。ではどのようなケースが確定申告をした方が良いのでしょう。

年度の途中で退職したケース

粘土の途中で退職した場合、あたり前ですが所得が少なくなっています。また年度の途中で退職してそのままその年は再就職しなかった場合、源泉徴収の税額が多すぎる可能性があります。このような方は、還付金を受け取るために、退職所得を確定申告した方が良いでしょう。

退職者が不動産所有や事業を手掛けている(赤字)ケース

親の不動産を受け継いでいる場合や事業を引き継いで行っているなど、会社勤め以外にも取り組んでいることがある方は多くいます。また退職をきっかけに事業を始めたけれども赤字になって困っている場合にも、確定申告をして退職所得と損益の通産をすることが可能です。実際に自分が該当するのかよく分からない方は、念のため計算してみると良いでしょう。

分からないことは税務署へ相談してみましょう

税金についての不安や疑問は、自分一人では解決できないこともあります。インターネットなどで情報を得ることは可能ですが、直接説明を受けたい場合には、近くの税務署へ相談することをおすすめします。また面倒な手続きは一括して任せたいなどと考えている方は、税理士へ相談して退職所得の税金について相談すると、確定申告時にも安心です。また最近では確定申告もパソコン操作一つで簡単に申請できるようになっています。自分の退職金に関わる事務手続きなので、面倒に思わず是非挑戦してみてはいかがでしょうか。

退職金の豆知識

退職金について色々と紹介しましたが、様々な情報がまだ沢山ありますので、豆知識として是非覚えておくことをおすすめします。

最近増えている退職金の定期預金

銀行や郵便局には沢山の定期預金の商品がありますが、最近では退職金に限定した定期預金も多くなっています。キャンペーンなども随時開催していて、低い利率の減ででは珍しい高い利息が付く商品も沢山あるようです。パンフレットなども配布されているほか、相談窓口を利用しますと、最適なプランが提案されます。大きな金額を自宅の金庫に保管するのは、防犯上も危険性が高いので、銀行や郵便局の定期預金の活用をおすすめします。

子供にも少し分けたい…退職金と贈与税の関係

沢山退職金をもらった方の中には、子供や孫にも現金を分けたい…と考えるかもしれません。しかし多額の現金は生前贈与となりますので、贈与税が発生します。記念にみんなで食事でもしてパーティーを…などの計画は問題ありませんが、多額の現金を動かす場合には税金を支払う義務が発生しますので、良く確認してから行うと良いでしょう。

退職金で旅行を楽しむ方に人気のプラン

仕事をしている時には、決まった時にしか休めなかったため、あまり旅行を楽しんだ経験が無い方も多いはずです。資金面と時間に余裕がある退職後に旅行を楽しむ方が増えています。豪華客船での世界一周や豪華列車で日本中を旅するなど、移動手段が楽でも様々な地域に出掛けられる喜びは大きいはずです。また旅行を企画する企業側も、ゆとりがあるシニア世代をターゲットにした商品展開をしていて、日本の経済に大きく関わっているのは、割合からしても人数が多いシニア世代なのかもしれません。

旅行と同じく増えているリフォーム

長く住んだ自宅を改築してバリアフリー仕様にするほか、二階建てだった一戸建てを子供達の独立をきっかけに減築して平屋にするなど、様々な退職金の使い道があります。リフォームとは異なりますが、便利で快適なマンション住まいに変えるために、一戸建てから引っ越しをする方もいます。今まで以上に在宅する時間が長くなることから、住まいにもこだわってみると良いのかもしれません。

今までと生活水準を変えずに暮らすコツ

退職金があるから安心…ということはなく、現役で稼げていた頃とは生活が大きく変わることを念頭に置くのがおすすめです。多少派手に使うことがあっても、基本的には今まで通りに無駄遣いをせず必要なものを必要な時に買うなど、当たり前の生活をすることで老後の平穏な生活は維持できます。お金はなくても健康であれば…という考えもありますが、やはり多少の余裕が無いと、家族間でのトラブルは発生しやすくなります。

まとめ

いかがでしたか。退職金に関する様々な内容を紹介しました。今まであまり深く考えたことが無かった方も、この機会に一度自分の会社の退職金制度について調べてみるのもおすすめです。是非今後の参考にしてみてはいかがでしょうか。

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