遺言書の効力と無効になる場合は?

遺言書とは、亡くなった後に自分の財産などを、遺族間で平等に分配できるように事前に書面に書き記すものです。しかし実際に用意するとなりますと、正式な書式でないと無効になるなど、素人判断での作成が難しい場合があります。今回は遺言書の効力と無効になる場合について紹介しますので、是非参考にしてください。

遺言書の効力は?


遺言書の効力とは、法律として効果があることを指していて、遺言書に記載したことが全て効力を発揮するとは限りません。様々な例を挙げて遺言書の効力が発揮されるのか紹介しますので、該当する項目を見つけて是非参考にしてください。

相続分の指定と廃除

相続に関することが遺言書に記載されていない場合は、法律で定められた割合で分配される事になります。相続分の指定や廃除が記載されていた場合、遺言書の効力を発揮することになりますので、記載された通りの割合で分配されます。

 

遺産分割方法の指定や分割の禁止

上記と同様に相続に関することが遺言書に記載されていない場合は、法律で定められた割合で分配されます。遺産分割方法の指定や分割の禁止について遺言書に記載されている場合、効力を発揮して記載された通りの分割方法や禁止が行われます。

 

相続財産の処分

遺言書に「財産をすべて寄付して欲しい」という記載があった場合、相続財産の処分ということになりますので、たとえ相続人であっても財産を受け取ることができません。また相続人以外の人に財産を譲りたい、という記載があった場合も遺言書の効力が発揮されます。

 

遺言執行者の指定または委託

円滑に遺産相続の話し合いを進めるためには、第三者の専門家などが立ち会って話をまとめる必要があります。そのような場合には、遺言書に遺言執行者の指定や委託に関する記載をしておきますと、依頼された人物が取り仕切ることが許されます。

 

遺留分減殺方法の指定

遺留分減殺方法の指定も遺言書に記載することで効力を発揮します。

 

相続人相互の担保責任の指定

相続人相互の担保責任の指定は遺言書に記載することで効力を発揮します。

 

遺言書の効力が無効になる場合の例

遺言書の効力について紹介しましたが、続いては遺言書の効力が無効になる場合の例をいくつか挙げて紹介します。沢山の記載する項目や決まりがあることから、記入漏れなども多くなる傾向にある遺言書ですが、いざという時に無効であることに気づき、何の役にも立たないケースが決して珍しくありません。是非参考にしてください。

パソコンで作成された遺言書

手書きで作成するのが面倒であることから、パソコンで作成して完成させたい気持ちも分かりますが、残念なことにパソコン入力によってつくられた遺言書は無効とされています。理由としてはやはり本人が確実に作成したという証拠がつかめない点が大きいようです。またパソコンで遺言内容を作成して、署名のみ自筆ですれば活かされるような気がしますが、こちらの遺言書も無効ですので注意しましょう。

 

押印がない

せっかく手書きで頑張って作成した遺言書でも、押印がない場合には無効になります。また遺言書内や封筒、訂正箇所など複数押印をする箇所がありますが、すべて同じ印鑑でないと無効になりますので気を付けましょう。

 

署名がなかったり他人が署名した遺言書

署名がない場合や他の人が代理で署名をした遺言書は、残念ながら無効になります。署名や押印は、本人が内容に間違いがないことを認めるサインですので、欠落している時点で本人が内容に納得していないと判断されてしまいます。

 

他人に書かせた遺言書

全てを他人に書かせた遺言書や訂正箇所を他人が手を加えたなど、本人以外の筆跡がある時点でその遺言書はすべて無効になります。

 

日付が入っていない遺言書

個人で作成した場合など忘れてしまうことが多い日付は、確実に記載する必要がありますので、記入漏れがある場合や年号に間違いがある等のミスがある時には、その遺言書はすべて無効になりますので気をつけて作成しましょう。

 

動画での遺言

現在では素人が動画を作成することが珍しくなく、遺言内容を本人が口頭で伝えることで、新たな遺言のスタイルとなりそうですが、現段階では認められていませんので無効となります。

 

複数人共同で書いた遺言書

夫婦で共同作成して遺言書を残す方がいますが、このように複数人で共同作成した遺言書は無効です。例えば夫婦で一緒に遺言書をつくりたい時には、一枚の紙に一緒に記載するのではなく、それぞれに遺言書を用意してつくりますと効力が発揮されます。

 

まとめ

いかがでしたか。遺言書には法律上の決まりが沢山ありますので、少しでも逸脱した行為をしてしまいますと全て無効になってしまいます。個人で作成することも可能な遺言書ですが、専門家のアドバイスを受けながらきちんと作成したい場合は、弁護士や司法書士などのプロフェッショナルに相談して進めますとスムーズに完成させられます。是非検討してみてはいかがでしょうか。



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