「要介護2」の判定目安と利用可能な介護サービス

要介護2はどのくらいの介護度なのか

2000年4月より施行された介護保険制度がすっかり定着した状況となっていますが、この制度の利用のためには「要介護認定」が原則必要です。これは、要支援1~2から始まり要介護1~5の7段階に分けられています。

そして、そのうちの要介護2については「要介護1の状態からさらに歩行や起き上がり、移動、排せつや食事などに対して部分的な介護が必要な状態」とされています。

これからこの状態の具体的な内容を紹介します。

手段的日常動作が低下している

手段的日常動作とは、食事や排せつ、入浴などが該当する日常生活動作(ADL)よりも複雑な動作のことを指しており「IADL」とも略されています。これが要介護2になると要介護1よりも低下している状態と判断されることが多くなります。

なお、IADLに該当する動作は次の通りです。

● 買い物
● 洗濯
● 掃除
● 電話応対
● 移動
● 外出
● 金銭管理
● 服薬管理
● 交通機関の利用

問題行動が見られ理解力の低下がある

一般的に問題があるとされる行動を起こすようになります。そのため、理解力が低下していることが伺えられるようになります。

排せつなどの部分的な介護が必要

排せつについても、要介護1と比べると自力で立ち上がるのが困難となるため、身体を支えるなど部分的な介護が必要になってきます。

歩行や起き上がりなどの介護が必要


要介護2は、歩行や起き上がりの際に介護が必要となります。ただし「何らかの支え」とされているため、なければ動くこともままならないとまでは断言できない部分はあります。

認知症が発症している

次の傾向が見られるため認知症を発症していることが読み取れるようになります。

● 直前までの記憶が思い出せない
● 日課としていることなどを忘れたりする

そのため、周囲の温かい理解が求められます。

要介護2での受けられる介護サービス

要介護2で受けられる介護保険制度のサービスを紹介します。

支払い金額の限度が決められている

介護保険制度には、要介護認定のレベルに応じた支払限度額が定められています。

要介護2の場合は196,160円とされており、このうち実際に支払わなくてはならない自己負担額は「費用に対する1割」なので19,616円となります。ただし、要介護1が166,920円のため、それよりも支払われる金額は高くなるものの自己負担額も上がることには注意しましょう。

また、次の場合は自己負担額が2割となることも注意しましょう。

● 本人の合計所得金額が160万円以上(単身で年金収入で生計を立てている場合は年収280万円以上)
● 同一世帯の65歳以上の方の年金収入とその他の合計所得金額が単身280万円以上
● 2人以上世帯346万円以上

ただし、申請をすれば高額介護サービス費(一般月額37,200円)を超えた分の払戻がある点はぜひ覚えておきましょう。

月4回のショートステイ

いわゆる「短期入所」というあらかじめ決めた期間内だけ施設に宿泊するサービスです。

主な特徴は次の通りです。
● 連続で利用できる日数は最長30日と定められているため、それ以降の日は全額自己負担となる
● ショートステイは、併設型と単独型の2種類に分けられてそれぞれは次の通りである
 併設型:特別養護老人ホームや介護老人保健施設などに併設されている
 単独型:ショートステイ専門の施設

● 利用した時のメリットとデメリットは次の通りである
 メリット:仕事や旅行などで一定の期間外出するため家を空けるといった場合に施設で預かってもらえるため介護の心配がなくなること、そもそも介護を休んで負担を軽減したいことなどが挙げられる
 デメリット:サービスの性質上、非常に予約が困難で遅くても1~2か月前には予約をしておく必要があること、利用者本人が慣れない施設での生活にストレスを感じて症状の進行を進める恐れがあることなどが挙げられる

ショートステイは短期入所生活介護と短期入所療養介護の2種類に分けられる

短期入所生活介護

① 食事、入浴、排泄など生活介護と機能訓練が受けられ「宿泊型のデイサービス」とも呼べるサービスである
② 介護職員の他にも、機能訓練指導員が配置されているため、機能訓練やレクリエーションなどを受けられる
③ 主に、有料老人ホーム、特別養護老人ホームなどが対応可能である

短期入所療養介護

① リハビリテーションや医療ケアなどの医療サービスが提供されるサービス
② ただし、食事や入浴、排泄など生活介護のサービスはある
③ 介護職員の他にも、看護師や医師、リハビリテーションを行う理学療法士や作業療法士などが配置されている
④ 主に、介護老人保健施設や介護療養型医療施設などが対応可能である
利用時に発生する費用としては、併設型または単独型どちらかの利用料、宿泊日数、施設の種類、個室または相部屋かの種類などによって異なります。また要介護度が上がれば1日当たりの利用料は高くなります。

最終的には、事前に利用者の実情に沿った施設を選ぶことが重要です。例えば、介護のみが必要であれば短期入所生活介護、介護に加えて医療も必要であれば短期入所療養介護といった形で決めていくと良いでしょう。あとは、施設の予約状況、利用する際に発生する費用を早い段階から収集しておくこともおすすめです。

週二回デイサービスに行ける


1日決まった時間帯(日帰り)で施設に通うサービスです。

主な特徴は次の通りです。

●食事、入浴、排泄など生活介護と機能訓練やレクリエーションなどが受けられる
●利用した時のメリットとデメリットは次の通りである
①メリット:利用者がコミュニケーションを取る機会が増えること、家族の介護の負担が軽減されることなどが挙げられる
②デメリット:利用者本人が慣れない施設での生活にストレスを感じて症状の進行を進める恐れがあることなどが挙げられる
●利用をする際は、ケアマネジャー(介護支援専門相談員)などに相談をしてケアプランを作成してもらい受け入れてくれる業者を紹介してもらう形となる

●一日の利用内容は業者によって異なるがおおむね次の通りである
①早朝:送迎(午前9時~10時)
②到着:健康の確認
③午前中入浴
④お昼:昼食
⑤午後:機能訓練、レクリエーション
⑥夕方:自宅へ送迎(午後4~5時)
●デイケアとの違いとしては「主な目的がリハビリテーションではないこと」が挙げられるが、併用して利用することは可能である
●認知症の方を専門に扱ったデイサービスもある
ショートステイと異なりあくまで日帰りが前提のサービスのため、必要な時間帯だけ介護をお願したい場合は有効なサービスといえます。それでも、利用者の実情に沿った業者選びを怠らないことが重要です。そのポイントは、立地条件、施設の雰囲気、スタッフの対応、バリアフリーの環境、食事内容などが挙げられます。

介護用具をレンタルできる

介護を行うのに必要になってくる介護用具は次の通りです。

● 車いす付属品
● 特殊寝台および付属品
● 床ずれ防止用具
● 体位変換器
● 手すり
● スロープ
● 歩行器
● 歩行補助杖
● 認知症老人徘徊感知機器
● 移動用リフト
● 自動排泄処理装置

しかし、要介護2の場合は一定の要件を満たさない限りこれらを利用することができません。

そのため、介護用具のレンタルと販売を行っている業者やケアマネジャーなどに相談して「レンタルが可能かどうか」を確認してもらうことをおすすめします。なお、レンタルをする際は費用の1割は自己負担額となることに注意して下さい。

訪問看護が月に2回

看護関連資格を保有したスタッフが決まった日時に訪問して看護を行うサービスです。

主な特徴は次の通りです。

● 訪問看護を行うスタッフは訪問看護ステーションや病院などに所属している
● 看護内容としては、血圧、体温、呼吸、脈拍のチェック、利用者の観察、ガーゼやオムツの交換、薬の服用指導やその確認、たんの吸引、人工肛門やパウチの交換など介護スタッフでは行えない行為などが挙げられるが、食事、入浴、排泄など介護関連のことも行うことはできる
● 介護保険制度の利用以外にも、民間の医療保険や自費での利用も可能である
● 利用をする際は、事前に要介護認定をもらった後にケアマネジャー(介護支援専門相談員)などに相談をして、主治医から訪問看護に必要な書類に基づいた指示を受けて訪問看護ステーションと契約する形となる

看護関連の資格を有しているために医療行為を自宅でも行えるのがメリットといえます。利用者にとっても、自宅で行ってくれることでストレスの軽減に繋げることが期待できます。

週3回ホームヘルプサービスの利用

介護関連資格を保有したスタッフが決まった日時に訪問して介護を行うサービスです。

主に次の特徴があります。

● いわゆる「訪問介護」と同意義である
● 食事、入浴、排泄、体位変換、通院、外出する際の同行など生活介護、掃除や洗濯、衣類の整理、買い物など生活援助などが受けられる
● 「日常生活動作(ADL)と利用者本人の日々の生活に対する意欲の向上」などが主な目的として挙げられる
● 医療行為は原則として行えないが、次の行為は介護保険法改正の影響もあって医療行為ではないと判断されている
 爪切り
 体温調整
 血圧測定
 耳垢の除去
 ストーマ装着のパウチに蓄積された老廃物の廃棄
 医薬品使用をする際の介助

「もっとも介護のイメージが強いサービス」とも見て取れますが、家族の食事の用意や掃除などは行えません。また、庭の草むしりやペットの散歩など介護の範囲を超えた行為も行えません。あくまで利用者のためのサービスと考えましょう。

まとめ

要介護2をベースに介護保険制度のことを紹介しました。このレベルになると、まだかろうじてある程度は動けるものの、誰かの介護による助けがないと満足にはそれも叶わない状態になりますし、今後、要介護状態がさらに進行する恐れもあることから、本人に対する周囲の理解と支援が必要不可欠になるといえます。

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