公的介護保険制度の要支援と要介護について

公的介護保険制度の要支援と要介護


公的介護保険は40歳以上の人が全員加入して保険料を納め、介護が必要になった時にサービスが受けられる保険です。65歳以上の人は第1号被保険者、40~64歳の人は第2号被保険者となります。介護サービスを受けるには、介護を要する状態にあるとの要介護認定を受ける必要があり、介護の度合いに応じて要支援と要介護に分けられます。

介護サービスを受ける際の認定区分

公的介護保険から受けられる介護サービスの種類は、介護の度合いに応じて要支援と要介護に区分されます。要支援は、ほぼ一人で日常生活の動作を行えるが、一部の動作に援助が必要な状態です。援助の状態に応じて要支援1~2の2段階に分けられます。要介護は、基本的な日常生活の動作を一人で行うのが困難な状態で、ほぼ全ての動作に援助が必要な状態です。援助の度合いに応じて要介護1~5の5段階に分けられます。

区分別目安と利用できるサービス

区分により、各種在宅サービスをうけることが可能です。要支援の場合、週1~2回のホームヘルプサービス、月2回の施設への短期入所、介護予防通所系サービス、福祉用具の貸与などがあります。要介護の場合、週2~6回の訪問介護、週1~2回の訪問看護、週1~3回の通所系サービス、1~3カ月に1週間程度の短期入所、福祉用具の貸与、毎日1回の夜間の巡回型(または対応型)訪問介護、毎日2回の夜間対応型訪問介護のサービスが受けられるのです。また、福祉用具のレンタル費用の自己負担額は1割となります。

保険支給額は認定区分により異なる

2015年8月から、65歳以上の第1号被保険者は、合計所得金額が160万円(単身で年金収入のみで280万円)以上の人は自己負担額が2割です。年金収入のみの単身者であれば年収344万円以上、同様に年金収入のみの夫婦であれば年収463万円以上の人は自己負担額が3割になります。40~64歳の第2号被保険者や住民税が非課税の人は、所得に関わらず1割負担です。

要支援の認定対象者

40歳以上の国民は自動的に加入することになり、介護保険料の支払い義務が生じます。
加入している健康保険から保険料が徴収され、自主的な手続きなく公的介護保険の被保険者となるわけです。介護状態と認定されると公的介護保険から保障を受けることができます。ただし、誰でもサービスを受けられるわけではありません。年齢制限や介護状態によって受けられるサービスも変わってきます。

65歳以上の方


65歳以上の方は第1号被保険者となります。この場合、要介護状態になった原因は関係ありません。どのような理由であっても、公的介護保険のサービスを利用することができます。

40歳から64歳迄の特定疾病をもつ方

40歳~64歳までの特定疾病を持つ方の場合、第2被保険者となります。第2被保険者が介護サービスを利用できるのは、老化に伴う特定の病気によって要介護状態になった場合だけです。それ以外の原因で要介護状態になった場合は、公的介護保険のサービスを受けることができません。介護保険の対象となるのは、がん、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症、後縦靱帯骨化症、骨折を伴う骨粗鬆症、初老期における認知症、進行性核上性麻痺、パーキンソン病関連疾患、脊髄小脳変性症、脊柱管狭窄症、早老症、多系統萎縮症、糖尿病、脳血管疾患、閉塞性動脈硬化症、慢性閉塞性肺疾患の16種の特定疾病となります。

要支援が決定されるまでの流れ


申請書の提出は住民票を置く市区町村の窓口にて行ってください。原則的に本人が申請するのですが、家族または福祉サービス事業者に代行してもらうことも可能です。申請が完了すると、認定調査員が申請者の自宅へ訪問調査にやってきます。主治医意見書を主治医に作成してもらい、認定審査会にて審査が行われるのです。認定後は要介支援度・介護度が確定し、その区分によってケアプランを作成し、サービス開始に移っていきます。

市区町村への申請後に訪問調査を受ける

訪問調査は申請者の心身の状態を確認するために行います。訪問調査が来る事前準備として、申請者が生活上で困っている点をメモなどにまとめておくと良いでしょう。申請者に特定疾患や言語障害などの有無は必要な情報です。介護保険の利用目的も伝えると良いでしょう。調査員が面接や、日常生活動作など申請者の状態をチェックします。主治医意見書の作成は、主治医に市町村から依頼が来ますが、主治医がいない場合は市区町村の指定医の診察が必要です。調査員はその訪問調査結果と主治医意見書をもとに審査会を開き、要支援度・介護度の度合いを決定します。

一次判定と二次判定の後に結果が通知される

要介護認定の基準は介護サービスの必要度について、客観的かつ公平な判断を行うため、一次判定と二次判定の二段階です。一次判定は調査結果及び主治医意見書の一部の項目をコンピューターに入力して、全国一律の判定方法で要介護度の判定が行なわれます。一次判定で認定された方は要介護者と認定されるのです。二次判定は一次判定の結果と主治医意見書に基づき、介護認定審査会による要介護度の判定が行なわれるのです。二次判定では、どのくらいの介護が必要かを審査します。

まとめ

要介護認定を受けることにより、公的な保障を受けることができます。申請や審査などが必要ですが、要介護認定を受けることができれば、介護サービスを利用や自己負担額が1割になるので、介護の手間や費用を軽減することができるでしょう。現在介護でお悩み中の方も、将来の介護についてお考えの方も、一度要介護認定や介護保険制度について見なおしてみてはいかがでしょうか。

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