遺産分割調停とは?調停が行われる場合と申し立て方法

遺産相続に関する話し合いは、できれば円滑に進めて円満な関係を親戚と築くのが理想ですが、人それぞれの考えがあることから思うように進まないケースもあります。今回は遺産分割調停の紹介と共に、調停が行われるケースや申し立て方法について紹介します。あまり身近な人に相談できる内容ではない遺産分割調停の話ですので、是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

遺産分割調停とは?


遺産相続に関する話し合いは、家族や親族によって異なりますので、同じような事例であっても、スムーズに終了する場合と長期化する場合に分かれます。

遺産分割調停について理解しよう

遺産分割とは、相続人の間で各人の相続分を話し合いで決定する場であります。しかし時には話し合いで決まらないこともあり、その場合は最終的に裁判で決着をつけることになります。このようなケースを遺産分割調停と呼んでいて、相続人になるのは家族や親族といった身近な人たちになるため、将来の人間関係などを考慮して審判や裁判の申立てを行って調停からスタートすることが多いです。

遺産分割調停をする家族や親族の特徴

裁判にまで発展して遺産の話し合いをするケースとして多いのは、故人が沢山の財産を所有していた時です。普段はあまり付き合いがなかったような親戚でも、故人の財産を目的にして突然話し合いに参加するなど、過度な関わりを持つようになることが多いようです。

その後どうなる?遺産分割調停後の相手側との関係

遺産分割調停は家族や親戚同士の言い争いですが、その後の関係が良好になる場合と更に悪くなる場合と二つに分かれます。言いたいことを言い合って解決できる遺産分割調停ですが、顔を合わせるのも気まずい場合があります。しかし年月が経過すると共に和解に発展するケースもあり、遺産分割調停が悪い結果に結び付けるきっかけになるとは限りません。

遺産分割調停が行われるまでの流れ


遺産分割調停はどのような流れで進められるのでしょう。下記1~3の流れで相続人全てが納得できない場合に遺産分割調停が行われるとされています。一つずつ詳しく紹介しますので、是非今後に役立ててみてはいかがでしょうか。

1. 遺言による遺産分割が明記されているかをまずは確認

もし遺言があった場合、遺言の内容に法的効果がある時には全てこの内容に従うこととされています。沢山の財産を所有する方は、生前から遺言書の用意をするなどしてあるケースがほとんどです。

2. 法定相続分の割合のみでは決定できないか話し合い

しかし遺言書がないケースもあります。このような場合は基本的には法定相続分で決められた割合が相続されます。法定相続分で相続人全員が納得できない場合は遺産分割協議会を行います。

3. 遺産分割協議会で決定

話し合いのみで決めるが、すべての相続人が納得することが重要です。相続人が多い場合には特に大変で、それぞれの意見が異なり、一つにまとめるのも苦労するでしょう。

遺産分割調停は長期化しやすい?

できれば裁判所で親戚同士が言い争うところを故人に見せたくないと思いながらも、どうしても相続に関する話し合いに納得できない場合は、何年掛かってでも自分の主張を貫く決心をするしかありません。長期化しやすい遺産分割調停ですが、その後の関係性を良くするためにも言いたいことをしっかり伝える場として活用しましょう。

遺産分割調停に必要な書類

遺産分割調停をする為には様々な書類を用意して提出する必要があります。一体何が必要なのでしょう。

各種書類を提出


細かい書類が沢山必要で、特に戸籍に関する書類は本籍地への申請が必要になります。住まいとは違う場所に本籍がある場合は、早めに書類を揃えて不備が内容にすると安心です。
■申立書とその写しを相手方の人数分
■標準的な申立添付書類
■相続人全員の戸籍謄本
■相続人全員の住民票又は戸籍附票
■被相続人の出生時から死亡までの除籍戸籍・改製原戸籍謄本
■遺産に関する証明書
■相続税申告書/地図/賃貸借契約書/などその他必要書類

遺産分割調停の費用

遺産分割調停をする場合、無料で行えるわけではありません。被相続人1人につき1,200円の手数料が必要になります。それほど高額な費用ではありませんが、遺産分割調停をするにあたって、弁護士などに相談した場合は弁護士費用が掛かります。

遺産分割調停をするケースは多い?少ない?

家族や親戚との言い争いになる遺産分割調停は、トラブルとなって話し合いがスムーズにいかないケースは沢山あっても、実際に裁判になるケースはあまりありません。しかし元々仲が良くなかった家族や親戚同士の場合、遺産の分割をきっかけに更に仲が悪くなることもあります。時間が掛かり精神的な負担が大きい遺産分割調停ですが、行う場合には自分が納得するまで双方の意見を出し合って話し合いましょう。

相続人同士の将来の人間関係に注意して進めよう

遺産のことで親戚と争っているという話を、できれば周囲に知られずに進めたいと思うのが正直な気持ちでは無いでしょうか。一体どのようなことを心掛けて、遺産分割調停を行うと良いのでしょう。

言うべきことは言って後悔しないようにする

裁判所で行う遺産分割調停は、独特な雰囲気や緊張感があるため、思ったことを言えずに後悔するケースがあります。せっかく設けられた機会ですので、自分が主張したい言い分は、はっきり伝えるのがおすすめです。

事前に考えをまとめておくと話がしやすい


雰囲気にのみ込まれて頭の中が真っ白になってパニックになる方もいる遺産分割調停は、事前の準備一つで大きく変わります。自分が言いたいことを整理してまとめておくのは勿論ですが、相手側がどのような言い分を伝えてきて、それに対してどのように答えるのが良いかなど、シミュレーションしておくのも臨場感が溢れるリハーサルとなるので適しています。

その後の関係性にも気を配る

赤の他人との裁判ではない遺産分割調停は、家族や親戚と戦うことになる心苦しい状態です。確実にその後も付き合うことになり、法事などで顔を見合わせることを考えますと、あまり大きな溝をつくらないうちに解決させるのが無難です。

長期化しないように心掛ける

話しがこじれて長期化しやすい遺産分割調停ですが、できれば短期間で終わって負担を軽くするのが良いでしょう。そのためには言いたいことを言ってとことん話し合い、譲れる部分はある程度妥協するのも一つの方法です。

遺産は元々故人のもので代理に管理していることを主張する

自分のものと思い込んで奪い合いが始まる遺産ですが、本来は故人の所有している現金や不動産であることを伝えると良いでしょう。故人の死をきっかけに代理で管理する人物を探す遺産相続ですが、新しい持ち主探しのような話し合いになる傾向があります。故人の代わりに管理する係を決めていると分かりますと、案外スムーズに進められます。

まとめ

いかがでしたか。初めて遺産分割調停と言う言葉を聞いた方も多いのではないでしょうか。実際に当事者にならないと理解することもない遺産分割調停は、お金や家族など身近でありシビアな内容の話し合いが続きます。故人の死をきっかけに家族や親族と顔を合わせる機会が多くなりますが、できれば遺産分割調停をせずに円滑に話を進められるのが理想だと言えるでしょう。是非、今後の参考に更に詳しく調べてみてはいかがでしょうか。

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