出棺の際の流れや注意点は?

様々な行程を経て進められる葬儀ですが、終盤に行われる出棺はどのような流れで進められるのでしょう。故人を火葬場まで搬送する大切な作業となる出棺ですが、知っているようで実はあまり分かっていないことが沢山あるかもしれません。今回は出棺について詳しく紹介しますので、是非今後の参考にしてください。

出棺の際の流れは?


告別式が終わりますと、故人が中で眠る棺桶を葬祭場の会場中央に運んで最期の対面をします。火葬場へ行ってしまいますと、多くが顔を見ることなくそのまま火葬する場合が多くなりますので、出棺前に時間を設けて遺族たちが故人の死を受け入れる時間とします。その後行われる出棺はどのような流れで進むのでしょう。

祭壇にある花を棺桶の中へ

祭壇には沢山の花が使用されていますので、棺桶の中に入れるために適当な長さに調節します。その他好きだったものや愛用品も一緒に入れます。この作業は故人が事故死などで亡くなって遺体の損傷が激しい場合には行わずに省略されることもあります。

棺へ「くぎ打ち」を行う

関係性が深い遺族から順に釘を打ちます。最近では釘打ちをしないこともありますが、その代わりに蓋を閉める際に一緒に手を添えるなどの形で携わることがあります。

複数の男性の手で棺を霊柩車に乗せる

棺桶そのものも重たいですが、その中に故人が入っていますのでかなり重たくなっています。多くの男性の手が必要ですが、人任せにせずしっかり力を入れて持ちます。

喪主は位牌を遺族代表が遺影を運ぶ

出棺の際に喪主が位牌を持ち、遺族の代表が遺影を持ちます。この遺族の代表の決め方ですが、それほどこだわらず喪主の家族などより近い関係の親族から選ぶと良いでしょう。霊柩車に乗れる人数は限られていますので、それ以外の家族や遺族、親しい仲だった方は、手配されたバスやタクシーで火葬場まで移動します。

出棺前に喪主による挨拶を行う

火葬場に向かう前に、喪主が挨拶を行います。長すぎず短すぎない挨拶が良いとされていますので、事前に作成しておくと当日スムーズに進められます。

どんな挨拶が良い?

時には涙交じりになることもある出棺前の喪主の挨拶ですが、いくつかのポイントをおさえて挨拶文を考えますと、参列した方の心に響きます。一つ目は生前故人がお世話になったお礼を伝えることです。この一文がある場合とない場合では印象が変わります。二つ目は遺された家族や親族にこれからも支援や指導をして欲しいとお願いすることです。故人がいなくなっても関係性が続くことを強調します。そして最後に参列していただいたお礼を伝えます。

丸暗記擦する自信がない人は?

長い文章をすらすら読まずに言えるのは相当な経験を重ねた人のみです。仕事でそのようなことを行っている方でも、喪主として葬儀で挨拶をする場合、多くの参列者の前で緊張もしています。また故人の死を実感してしまい、涙を流しながら挨拶をすることも考えられますので、メモ書きなどを用意しておくと安心です。もちろんわざわざ見ることもありませんが、言葉が出てこなくて気まずい雰囲気になるよりは、念のためカンニングペーパーを用意しておくと心強いでしょう。

良い例文の紹介

本日はご多様中のところ、〇〇の告別式に多数お集まりいただきまして誠にありがとうございます。故人も皆様のご厚情に深く感謝していることと存じます。どうぞ残された私どもに対しましても、生前と変わりなきご指導を賜りますようお願い申し上げます。簡単ではございますが、ご挨拶を申し上げお礼にかえさせていただきます。

出棺時に鳴らされるクラクションの意味は?

いよいよ出棺となりますが、出棺時にクラクションが慣らされるのを、芸能人の葬儀な度が放送されるワイドショーなどで見たことがある方も多いでしょう。あのクラクションにはどのような意味があるのでしょう。

なぜ鳴らす?出棺前のクラクションについて

最後のお別れの合図として鳴らすとされている出棺前のクラクションですが、芸能人などの葬儀の場合、多くの人が会場外に詰めかけていることがあります。このような場合にも鳴らされていて、霊柩車が通ることを知らせると共に、最後のお別れの時間を一緒に過ごせるようにという配慮から行われています。しかし斎場などの場所によっては、住宅街で近隣住民への配慮ということもあり、短めに鳴らす傾向に変わりつつあります。

まだあります!霊柩車のクラクションの由来

上記以外にも霊柩車のクラクションを鳴らす始まりとなったとされているのが、京都から北陸地方にかけて残る風習です。霊柩車の出棺に合わせて茶碗を割ります。食器の中でも茶碗は、生前に一番使っていた道具であるため、茶碗を割ることによって故人のこの世への未練を無くす意味があるとされています。茶碗が割れる音とクラクションが同じであるという観点から、この風習が由来であるという説があります。この他にも汽笛や空砲の意味があるともされていて、昔の船舶では航行中に亡くなった人が出た場合、遺体の保管ができないという理由から、やむを得ず海に流すことがありました。その際に汽笛や空砲で故人を見送っていた名残で、クラクションを鳴らすという由来があるようです。

出棺後は?

霊柩車で搬送された棺桶は、火葬場へ搬送されて火葬が終わりますと骨上げを行う流れになります。出棺後の流れを一つずつ紹介します。

火葬許可証を準備

火葬場に到着して一番初めに必要となるのが火葬許可証です。多くは葬儀会社の方で手続きをして用意しておいてくれますので、火葬場の管理事務所などへ提出するのみとなります。しかし場合によっては、そのような事務的作業に携わらない業者やオプションにして有料化しているなど様々です。念のため確認しておくと良いでしょう。

火葬場で火葬をする

霊柩車から棺桶を下してすぐに火葬する…ということではなく、納めの式としてかまどの前に遺体を安置して最後のお別れをします。火葬炉の前には焼香台があり、そこに棺桶を置いて台の上に位牌と遺影を飾り、棺桶の窓を開けて最後のお別れをします。僧侶が同行した場合には最初に読経があり、読経中に喪主から順番に全員が焼香をして故人に最後の別れを告げます。僧侶が同行しない場合は、係員に従って焼香します。納めの式が終わりますと、棺桶を火葬炉に納め、かまどに点火されます。棺を火葬炉に納めるときは合掌して送ります。

火葬にかかる時間は 約1時間程度です。待っている間はお酒や茶菓子などが用意された控室で過します。僧侶がいる場合は、僧侶に控え室の最上席に座ってもらいます。この時位牌と遺影は僧侶のうしろに置きます。喪主は僧侶の隣に座ってもてなします。火葬が終わると係員から連絡が入ります。

骨上げ

火葬が終わった遺骨を骨壺に納める作業を骨上げと言います。竹の箸を使って故人と血縁の深い順に人から順番に行います。二人一組となって一片の骨を挟む橋渡しの方法で行います。これはあの世に橋渡しするという意味で行われます。最近ではこの橋渡しの方法を行わず、一人ずつ骨壺に遺骨を納める場合もあるようですので、係員などの指示に従ってゆっくり行いましょう。遺骨を拾い上げる順番は、足から頭に向かい順番に拾い上げます。最後に喉仏を納めますが、喉仏は故人と最も関係の深い人が拾います。また小さな子供が嫌がる場合や上手く橋渡しができない時には無理をせず、大人の傍で見せるだけでも十分供養になります。骨上げが終わりますと、骨壷を白木の箱に入れて白い布に包んで喪主に手渡します。

分骨や散骨について

最近では遺骨の全てを骨壺に納めるのではなく、分骨や散骨を希望する遺族や故人が生前から希望するケースが増えています。場合によっては墓を設けないことも珍しくなくなっていて、それぞれの考えの下に遺骨の取り扱いがされています。分骨や散骨を希望する方は、葬儀会社に早い段階で相談しておくと話がスムーズですその際には、家族や親族ともきちんと分骨や散骨について話し合っておくことが大切です。

出棺参列時のマナーは?

告別式が終わった流れで行われる出棺ですが、参列する際にはどのようなマナーに気をつけると良いでしょう。

合掌か黙礼で故人を見送る

霊柩車が見えなくなるまで合掌か黙礼をして故人を見送ります。車が見える段階でやめるのではなく、目に見えなくなるまでしっかり故人を見送りましょう。また見えなくなったからと言って参列者同士が大声で話をすることや笑いながら話すのはマナー違反になります。

冬場のコートの着用について

室内で行われることが多い告別式でも、出棺の際には外に出る必要があります。冬場は寒いのでコートを着用していても構いませんが、棺桶が霊柩車に乗せられるタイミングや霊柩車が火葬場へ向かう出棺の際には、コートは脱いで手に持つようにしましょう。

出棺前後の遺族の居場所

出棺時には遺族から行う動作が多いことが分かりました。そのようなことから、遺族はできるだけ棺桶の近くから離れないようにしていて、葬儀会社から何か指示があった時に素早く動けるようにしていきますと、その後に続く一般の参列者もスムーズに動けます。

出棺にはできる限り参列

限られた時間で告別式に参列している方もいるでしょう。やむを得ない事情がある方は仕方がありませんが、出棺も大切な故人を見送る別れの儀式の一つです。なるべく参列をして故人の死を偲ぶようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか。告別式後の出棺は参列した経験があるケースが少なく、あまり関わることが無い方もいるでしょう。知っているようで知らない内容もあり、改めて理解が深められた方も多かったのではないでしょうか。参列した際にマナー違反などで失礼な態度をしないように、覚えておくといざという時に役立ちますので、覚えておいてはいかがでしょうか。

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