老後の資金はいくら必要?計画的に老後をむかえよう!

先の見えない未来のことだから、不安に感じてしまう老後。今の生活や体力、環境などとは異なる可能性のある老後ですが、事前に色々なことを調べておくことで、計画的に老後をむかえることができます。老後の生活で、なんと言っても一番不安に感じてしまうことと言えば、資金ではないでしょうか。感じ方に個人差はあるかも知れませんが、生きていくためには多かれ少なかれお金は必要です。そこで今回は、老後や老後の資金などについて調べてみました。

老後は何年ある?


老後の資金を考えるためには、老後が何年あるかを考えなければなりません。老後という言葉はよく耳にしますが、では老後とはいったい、いつからいつまでのことなのでしょうか。また、老後はどのようなことに資金が必要となるのでしょうか。

老後はいつから?

人によってとらえ方が様々である老後という言葉。定年退職をむかえたら?年金をもらうようになったら?働けなくなったら?など、思い浮かべる条件は色々あります。「最近の年寄りは若い」「昔の60代はもっと老けていた」などという言葉を耳にしたことがありますが、一昔前ならおじいちゃん、おばあちゃんと呼ばれていた世代が、近年では実際にとても若々しい方々が増えていますね。

60歳、65歳、70歳とありますが、公的年金が受け取れる65歳(2017年4月現在、繰り上げ受け取りを除く)からが老後と考える方が多いようです。そこで、一般的な65歳からを老後として資金を考えてみましょう。

いつまで?平均余命を考えよう

老後がいつからかを決めるのは難しいことですが、それ以上に老後がいつまでかを考えるほうが難しいでしょう。生あるものは必ず死ありという言葉がありますが、そうとは言え、いつ終わりが来るかは誰にもわかりません。

そこで今回は、老後の資金を具体的に考えるために、平均寿命から平均余命を考えてみます。世界有数の長寿国である日本の平均寿命は、男性が81歳、女性が87歳です。そうなると、65歳からを老後と考えた場合の平均余命は、男性は16歳、女性は22歳と計算できます。

老後資金はどんなことに必要?

では、老後資金は具体的にどのようなことに必要となるのでしょうか。老後とは言え、必要となるものは現在のものとさほど変わらないと言えます。毎月かかるものや年に一度だけのもの、特別な出費など様々ありますが、現在の毎日の生活や年間の出費などから予測できるものがほとんどです。

・光熱費や食費などを含める生活費
・旅行やイベント、趣味などの娯楽費
・外来や入院などの医療費
・家や車などの維持や所有するための費用
・交通費や交際費
・子供や孫などへの費用
・介護関係の費用
・老人ホームなどを利用する場合などの費用
・冠婚葬祭費
など

老後の必要な金額平均は?

老後資金はどのようなことに必要となるか、予測できる例は挙げてみましたが、実際には人によって必要となる老後資金は様々です。生活水準、持ち家か賃貸か、介護が必要かどうかなど、人によって異なることばかりなので、同じ費用でも金額はかなり違ってきます。老後資金がどのようなことに必要となるかを考える前に、どのような生活水準の老後を送りたいかを考えてみるのも良いですね。

生活が苦しくなければ良いのか、今と変わらない生活を送りたいのか、ゆとりのある生活がしたいのかなど、それによって老後に必要な金額は変わってくるでしょう。参考までに、夫婦二人で老後の生活を送る場合、一人あたり必要となる金額を平均すると、最適日常生活費は月額22万円なので年額264万円、ゆとりある生活費なら月額35万円なので年額420万円と言われています。あくまでも目安となる平均額なので、必ずしもこれだけの金額が必要となるわけではありませんので、安心してくださいね。

老後は合計いくらいる?

老後に必要な平均月額・年額がわかれば、老後に必要な金額の平均的な合計額が算出できます。老後を65歳からと考え、男女それぞれの平均寿命で計算してみました。参考になりやすいように、先程の最適日常額とゆとりある生活額で計算します。

■最適日常生活額
男性:(平均寿命81歳 – 65歳) × 年額264万円 = 4224万円
女性:(平均寿命87歳 – 65歳) × 年額264万円 = 5808万円
※二人で1.003億円

■ゆとりある生活
男性:(平均寿命81歳 – 65歳) × 年額420万円 = 6720万円
女性:(平均寿命87歳 – 65歳) × 年額420万円 = 9240万円
※二人で1.596億円

100歳まで生きたら?

男女の平均寿命を参考に、老後に必要な金額の平均的な合計額を算出してみました。長寿国である現代の日本では、100歳まで生きるということが夢ではなくなってきていますので、100歳まで生きたらどのくらい必要となるかも計算してみました。参考までに、100歳以上の方は2016年の時点で全国に6.5万人おり、46年連続で増え続けているそうです。そのうち、87%以上が女性でした。

■最適日常生活額
男性:(100歳 – 65歳) × 年額264万円 = 9240万円
女性:(100歳 – 65歳) × 年額264万円 = 9240万円
※二人で1.848億円

■ゆとりある生活
男性:(100歳 – 65歳) × 年額420万円 = 14700万円
女性:(100歳 – 65歳) × 年額420万円 = 14700万円
※二人で2.94億円

夫婦二人で預金はいくらいる?

老後の平均的な支出額はわかりました。その支出額を、老後に得られる年金などの収入額から差し引くと、実はまったく足りません。年金などの収入でまかないきれない分は、預金で補う必要があるのです。夫婦二人で必要となる預金額は、退職金を含めても3000万円以上と言われており、もしもゆとりある生活を送りたいのであれば、4000万円以上は必要となるでしょう。

退職金の額は勤務先や勤続年数など、様々な条件で異なってしまうので、当てにできる金額になるかどうか事前に調べておく必要があります。その分を差し引いた預金が必要となりますので、3000万円や4000万円という金額は、準備しておきたい最低の預金額であると言えますね。

老後資金計画のシミュレーション

老後に必要な資金の平均的な金額を紹介してきましたが、老後資金計画を具体的な数値で計算すればイメージがしやすいですよね。一例として、一人暮らしと夫婦二人暮らしにわけ、具体的な数値でシミュレーションしてみました。年金受給予定額や生活費は、総務省統計局の家計調査報告を参考にしています。

■一人暮らし
・現在の年齢 40歳
・年金受給予定額(公的年金) 125.78万円/年
・個人年金予定額(個人年金保険) 60万円/年
・個人年金支払期間 10年
・65歳からの給料 5万円/月
・65歳からの給料期間 2年
・65歳からの生活費 15.64万円/月
・65歳からの臨時費用 300万円
・自分の予測寿命 88歳

この場合でシミュレーションすると、65歳からの総生活費4616万円、65歳からの年金総額3492万円、65歳からの給料総額120万円となり、退職金や預金を含めて65歳時点の老後資金額は1004万円あれば安心です。

■夫婦二人暮らし
・現在の年齢 夫45歳 妻40歳
・年金受給予定額(公的年金) 夫168.85万円/年 妻65万円/年
・個人年金予定額(個人年金保険) 夫100万円/年 妻0万円/年
・個人年金支払い期間 夫10年 妻0年
・65歳からの給料 夫5万円/月 妻5万円/月
・65歳からの給料期間 夫2年 妻2年
・65歳からの生活費 27.57万円/月
・65歳からの臨時費用 400万円
・自分の予測寿命 夫85歳 妻90歳

この場合でシミュレーションすると、65歳からの総生活費9662万円、65歳からの年金総額7174.5万円、65歳からの給料総額240万円、妻一人暮らし期間10年間となり、退職金や預金を含めて65歳時点の老後資金額は2247.5万円あれば安心です。

老後資金がないとどうなる?

これまで算出した老後資金の金額を見て、驚いた方も少なくないでしょう。普通の生活をしていたら、年間の支出や収入などを計算して出すということはあまりしませんよね。生きて生活をしていくということが、どれほどお金がかかるかをあらためて実感できます。
近年では、晩婚や生涯独身という言葉が珍しくない時代です。晩婚であれば、子供を育てることに必死で老後の預金に手がまわらないままになってしまった、などということもよくある話ですね。退職金は、勤続年数が長くなければ期待はできないでしょう。計算では数千万円以上の老後資金が必要とありましたが、老後資金がない場合はどうなるのでしょうか。

老後資金なしでは老後は不安!

答えから先に言ってしまえば、老後資金なしでは老後の生活は不安がいっぱいです。持ち家で住宅ローンの返済などがなければ良いのですが、住宅ローンの返済が残っている場合は返済が難しくなってしまいます。賃貸物件に住んでいる場合は、家賃などが払えなくなってしまい、立ち退かなければならなくなるかも知れません。高齢になると体調不良や病気になりがちなりますが、これもまた老後資金がなければ十分な治療が受けられなくなってしまいます。当たり前のことではありますが、老後資金なしでは払わなければならないものが払えなくなり、生活していくことが難しくなるでしょう。

年金は実質目減り時代に入るという予測!

老後資金がなくても、年金だけでは生活できないのでしょうか。答えは、「できないとは言い切れないが、年金だけでの生活は難しい」です。収入が高額だった方の厚生年金なら少しは安心できるかも知れませんが、そうでなければ年金だけでは暮らしていけないと言えるでしょう。

年金の話題はメディアなどで取り上げられることも多く、ときには年金が将来もらえなくなってしまうのではないかと不安になるような情報も流れてきます。実際には、年金がもらえなくなるということはありませんが、実質目減り時代に入るようです。日本年金機構が額面増額を強調しても、物価の上昇などを考慮すると実質目減りしていると言えます。

老後資金の不足分は働いて稼ぐことも可能!


老後と聞くと、働けないというイメージがある方もいるでしょう。60歳で定年退職となる場合がほとんどですが、職種によっては60歳でも65歳でも70歳でも現役で働いている方は多くいます。最近の調査では、退職後でも半数以上の方が現役で働いており、70歳以上で働いている高齢者は全体の2割近くいるそうです。制度などを利用して定年後も同じ職場で働いている方もいれば、シルバー人材センターやハローワークなどを利用して仕事を見つけている方もいます。老後資金があればゆっくりとした老後を過ごすのが理想的ですが、ないのであれば老後でも働ける職種は意外とあるものなので、働いて不足分を稼ぐことも可能です。高齢者向けの職種をいくつか挙げてみます。

警備員・交通誘導員・清掃員・タクシーの運転手・工場などの仕分け作業員・マンション管理人・コンビニやスーパーの店員・ベビーシッター など。

今から始める老後資金の作り方は?

老後資金を準備しておかなければ、老後をゆっくりと楽しむのは難しそうですね。そうとわかれば、充実した老後を過ごせるように、今から老後資金作りを始めましょう。始めるのであれば、一日でも早いほうがより多くの資金を作ることができ、資金作りの方法の選択肢の幅も広がりますよ。

では、どのようなことをすれば良いのでしょうか。今から始められる方法をいくつか紹介しますので、無理なく始められるものをみつけましょう。老後のためとは言え、今から無理をすると失敗してしまったり疲れてしまったりしますので、自分に合った方法で老後資金を作ることをおすすめします。

若いうちから計画的に貯金をする

まずは基本中の基本ですが、貯金をするということです。貯金できるときに貯金するというやり方ではなかなか貯まりにくいと言われていますね。人は先の見えない将来のことよりも、目先のことに目が行きがちなので、貯金できるときという条件では貯金ができないからです。
毎月一定の金額を計画的に貯金できるように、または、忘れてしまったり途中でやめてしまったりしないように、自動的に引き落とす方法などで貯金することをおすすめします。若いうちは老後の話は他人事のように感じるものですが、計画的に貯金するには若いうちから始めるのがベストです。ある程度の金額が貯まってきたり、急に高額な出費があったりしたとき、老後のための貯金を現金化したくなりますが、なるべくなら手をつけないようにしましょう。

年金保険を利用する

年金保険とは、厚生年金や国民年金などの公的年金ではなく、個人で加入する貯蓄型の個人年金保険のことです。個人年金保険は、確定年金と保証期間付き終身年金が主流で、それぞれ受け取れるときが違っています。自営業や専業主婦など、国民年金だけの受給になる場合、年金だけでは不十分の場合がほとんどです。年金保険を利用すれば、公的年金の他にも年金を受け取れるので、老後の資金を増やせますね。
保険会社などで取り扱われており、様々な商品が揃えられていますので、加入する際は自分の生活条件にあった内容のものを選ぶようにしましょう。また、選ぶ際のもう一つのポイントは返戻率です。返戻率は高いに越したことはありませんので、年金保険を選ぶ際は必ず確認することをおすすめします。

投資信託を利用する

運用がうまくいけば、預貯金以上の収益がねらえるのが投資信託です。小口の資金で購入でき、運用のプロであるファンドマネージャーに任せるものなので、投資初心者でも取り組みやすいという利点があります。もちろん、元本が保証されないというリスクはありますが、それ以上に収益が出ることが期待できるからでしょう。証券会社や銀行などで取り扱われており、迷ってしまうほどのたくさんの種類があります。

インターネットの普及により、ネット証券などでは証券会社や銀行に直接足を運ばず、インターネット上で売買が可能です。そのたくさんの種類の中で、自分のイメージする老後資金作りに適した投資信託を選ばなければなりません。どの投資信託を購入するかが決め手になりますので、しっかりと考慮して選ぶ必要がありますね。

65歳からはどんな人生?こころ豊かな生活を!

お金の話ばかりをしていたので、65歳からの人生に不安を感じてしまいますよね。しかしながら、老後の人生をどう生きるかは、やはり自分次第と言えるのではないでしょうか。ゆっくりと過ごしたい、少しでも安心できる毎日のために稼ぎたい、社会と関わって仕事をしていたい、家族と一緒の時間を増やしたい。どれも自分自身にゆとりを持ち、こころ豊かな生活を送ることを心がければ、どんなときでも人生を楽しむことができます。
年齢を重ねれば、誰もが老いて体力や気力を失いがちです。実際に、時間はあるけれどできることが少なくなってしまうようなこともあるでしょう。世の中は、昨日より今日、今日より明日と、豊かで便利になっていきます。世の中の流れを取り入れ、自分自身に活かし、新しいことにどんどん挑戦して、ワクワクするような毎日を送るのも良いですよね。

老後資金のプランを自分で決められないならお金のプロに頼るのも手

なんだかやることが多くてどこからどう始めたら良いかわからない、などという方は、ファイナンシャルプランナーに相談してみてはいかがでしょうか。ファイナンシャルプランナーは、ありとあらゆるお金に関することのエキスパートです。
自分に合う最善の方法やプランをしっかりと教えてくれますので、悩んで決められないようならプロに頼るのも一つの手でしょう。先の見えない将来のことですから、不安に感じるのは当然です。老後資金で悩んだ場合は、ファイナンシャルプランナーに相談して未来の見通しを立てるだけでも、不安から安心に変えられますね。

まとめ

いかがでしたか?65歳から寿命を迎えるまでの老後には、多額の資金が必要となることがわかりました。老後のことを計画的に考え、行動を起こすことが老後の安定した生活につながりますので、これを機会に老後について計画を立ててみてはいかがでしょうか。

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